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【自然災害メモリアル】第365回:平成28年台風10号上陸(2016)の日 [防災]将来の自然災害

2019/08/30 21:00 投稿

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  • シリーズ:自然災害メモリアル
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どうも、
管理者のNDです。

いよいよシリーズ:自然災害メモリアルもあと2回で終了いたします。

08月30日は、
平成28年台風10号上陸(2016)から3年です。

この平成28年台風10号は、これまでの常識を覆す極めて異例となった台風になり、
気象業界を大きく賑わせたものになりました。

まず、異例だった一つ目は記録的な長寿台風になったことです。
現在では事後解析で情報は大きく修正されたため、色々変わりましたが、
当時、この台風は北緯30度以北で発生されたものとして最も長寿となる記録を残しました。

現在は事後解析で長寿でなくなり、30度以北でもなくなりましたが・・・

二つ目は、岩手県に上陸したことです。
迷走した台風は珍しいことではありませんでしたが、通常北緯30度を超えて
北西方向に向かう台風というのは発達中でもない限り滅多にないルートになる為、
これまで東北地方の太平洋側で上陸した台風というのは記録にありませんでした。

この異例の台風の上陸仕方によって、これまでにない被害が少ないとされる
北海道を中心に大きな被害が出ました。慣れない気象条件により、
最近としては、比較的普段の台風よりは多くの死者が各地で出ており、29人が死亡しています。

そして三つ目は、迷走中に南下したり再発達などした台風になったことです。
この当時既に様々な台風があったこともあって、進路が定まっていませんが
大きく一周弧を描くように回る台風は珍しいものになります。
通称「くるりーん台風」と呼ばれるものですが、事例としては非常に数少ないものになります。
その場で停滞することができる台風は、海水温が周辺で高いことが条件になっている為、
この状況下で台風が維持したのも、それだけエネルギーが海水にあったということになります。

そのせいで、強い勢力に再発達することもでき、これだけ特異的な台風になりました。
ただでさえ異例の長寿、異例の進路、異例の上陸、異例の発達具合と
これだけ複合的な要素を持った台風は特にこれまでのパターンではない災害を引き起こしやすい為
本当に注意が必要なものなのです。



今回は、
「将来の自然災害」をテーマにお伝えします。

これまでの常識を覆すような台風を始め、気象条件がまるで進化しているかのように
日本に繰り返し脅威をもたらす気象災害は、年々世代に沿った被害の出方や
意表を突く災害の起こし方をするものが増えています。

生きる為にはどうしてもこれらに対応していかなければなりませんが、
人類にはどうしても限界というものが出てきてしまいます。

代表的なものは、線状降水帯ですがこの豪雨に見舞われれば数時間という制限時間で
行動しなければなりません。気象業務の予報技術が進歩していることは
裏を返せば、慢心しやすくなるリスクも兼ね備えています。

予測に100%はありませんが、予測をほぼ予言のように捉えている人も少なくなく、
中には当たらないだけでその都度非常に文句を言う人もいます。
自分も確かにイラっと来るときはありますが、自然に対して妬みを持ったところで
何の解決にもなりませんし、祈りなど通じるはずもないのが現実です。

余計なストレスを溜めない為にも、まず天気予報というものが
確定的ではなく、いくら技術進歩していてもその上を行く突発的な予測には対応することが
できないことをまずは覚えておいてもらいたいのです。

被害が大きくなる時は、基本的に「これまでにない」形で災害が起きる時です。
それは規模などの強さばかりではなく、普段起きない場所での集中豪雨や
強風、はたまた異常高温・低温にも関係することになってきます。

年平均からすれば耐えうる範囲でも、月単位で見れば異常といって差し支えない状態になると
今度は農作物などから、我々に間接的な被害のリスクを負います。
これらをいち早く予測することが望ましいですが、我々にはその情報をいかに正しく受け取り、
真偽をある程度自分で調べた上でどのような行動を移すべきかを考えなければならないのです。

時間に余裕などがあるなら、一度大したことがないものでも予行練習で
"最大級の警戒"を実際にやってみてください。そこで何が足りないものがあるか、
最悪手前の実際の気象条件を体験してみると、良い参考になると思います。

そして、今までにない形でやってくる最も恐ろしい災害の形は
なんといっても複合災害です。

記録的な●●のあとに、集中豪雨や大地震などが重なって起きてしまうと
災害のリスクは想定域を遥かに超える危険に出くわしてしまいます。

例えば、土砂降りが続いていて、
まだ大丈夫と思っている時は少しでもこのことを考えてみて下さい。
またある時は、記録的な積雪で除雪中に大地震が来れば
雪かきは手間が省ける屋根構造もあるかもしれませんが、転倒・落下などのリスクから
大けがや最悪死亡する命の危険だって出てきます。
数歩先でいいので、今より安全な場所はどこかをキープしておくと良いでしょう。
それが、突発・想定以上の自然災害から身を守る一つの術になります。

今日の記事は以上です。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。


明日もどうぞお楽しみください。
尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。


最終回は関東地方に上陸した、キティ台風(1949)を紹介し、締めたいと思います。

当ブロマガのシリーズも明日で最後となりました。
本当に防災の日からこの1年間、見続けた方がいらっしゃいましたら是非コメントにでも
残していってください。感謝あるのみです。シリーズとしては明日で終了しますが、
皆さんにはむしろこれからが防災というものに関心を持つ番になります。

これまでのブロマガを参考に、
次は皆さんが防災に触れ、自然災害から身を守れる自分を作っていってください。

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