どうも、
管理者のNDです。
08月28日は、
別子大水害(1895)から124年です。
愛媛県新居浜市に位置する当時、銅の生産地であった別子銅山周辺は
かつて多くの人々が住んでいたとされていますが、現在は人口は数百人という状態の街です。
しかし、今から遠く離れた年代に非常に恐ろしい災害が鉱山を襲いました。
この別子大水害は、1時間に300mm以上という、架空や最悪想定通りの"スーパー集中豪雨"が
本当に発生していたと推定されています。非公式な記録な為、気象庁などには情報が残っては
いませんが、はげ山から流出する土砂は一気に谷間を落下して
鉱山施設や社宅をほとんど押し流してしまいました。
この一連の豪雨災害で、死者は実に567人という方々が犠牲になりました。
当時山間部でも賑わっていた"鉱山"は、明治~大正にかけて栄えていましたが、
こういった災害とも隣り合わせでさぞ大変な暮らしの中だったと思います。
今回は、
「一番欲しい情報を一番欲しいタイミングでは手に入らない」をテーマにお伝えします。
先日集中豪雨で特別警報が出された九州北部ですが、本当に欲しい情報というのは
中々地元の人に届かないという点でこれまでも結構実感している人も多いと思います。
特に東日本大震災では、3.11の時関東地方も震度6強を観測した茨城県には
緊急地震速報の対象地域になれず、携帯などはサービスがあった時代にも関わらず、
出ませんでした。自然災害で被害が大きく出る時というのは、
"突然に"、"意表を突かれ"、"想定を超えて"という単語が必ず出ます。
人智では計り知れない、そのようなものが起きては毎度数百人を超えるような
自然災害になるのです。
そしてそういう時は、人が欲しいと思った情報は大体手に入ることがありません。
これは経験上としても、現状の情報の受信の仕方としても言えることです。
まず、緊急地震速報ですがさんざん言っているように、
直下型地震には役立てません。先に大きな揺れが到達してしまうので
この情報を待っていては退避行動が遅れてしまい、命の危機に瀕してしまいます。
次に、避難情報ですが特に災害に弱い高齢者などはインターネットを持っていない人も多く、
スマートフォンを嫌って特に10年使っている古い携帯電話とかで、防災情報が受信できないと
避難を開始する指標が分からず、屋内では外の様子も分からないことが多い為、
気付いたころにはもう家の外は濁流になっていた―― というシャレにならない状態に
なっていることも多いのです。
尚、避難情報は防災無線が最も早いですが、その防災無線も豪雨時にはあまりにも
雨の音が酷く、全く聞こえないことも多いです。何か聞こえる程度でチャイムしか聞き取れない
こともあります。ネットでは情報が若干遅れて発表することも結構あり、ラグが生じた分だけ
避難の指標が遅れてしまうこともあるのです。自治体の情報を待つことはあまり得策とは
言えないでしょう。
また、記録的短時間大雨情報などで最近は迅速な発表がなされてきていますが、
浸水しやすい地域などでは、100mm/h程度の雨が数十分降るだけで車などの
エンジンがあっという間に動かなくなってしまうこともあります。
都心部でも低地では線路下などのアンダーパス構造になっているところは、
豪雨が発生した時はほんの1時間でも危険に晒されることがあります。
既に通常以上の違和感を伴う程の気象状態になっている時は、
情報がないうちから警戒する必要があります。また、停電や通信障害などで
何も得られなくなるケースだってあります。
命の危険に晒される時は、自分の想像をはるかに超える状態になった時ですから、
今の状態で本当に大丈夫なのか、過信をしすぎずに慎重に思い返してみて下さい。
今日の記事は以上です。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。
明日もどうぞお楽しみください。
尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。
明日は茨城県で発生した、常陸国遠地津波(1420)を紹介します。
当ブロマガは8月31日を持ちまして連載終了となります。
防災の日まであと少しです。この日から対策を始めるのではなく、
この日に至るまでも様々なことができます。これまでの記事を思い返してみるなどしてみて下さい。
もちろん、明日の記事も是非ご覧ください。
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