どうも、
管理者のNDです。

08月20日は、
広島土砂災害(2014)から5年です。

まだ記憶に新しい人も多いと思いますが、この災害は未明の数時間と言う間に起きた災害です。
元々雨の日が前日にもあったので地盤が緩んではいたこと、そしてもともとの土壌が
土砂災害の起きやすい地盤であったことが重なり、大規模な土石流が発生するに至りました。

更に真夜中だったことも、より災害が強くなった原因の一つでした。
その上、ゲリラ雷雨となって、夜中には雷が轟き、外に出るにも落雷を警戒して
外に出れない状態という気象条件の辛さも重なり、為す術もなくといった状態です。

21世紀になっても、一つの大規模な土砂崩れによって死者77人を出す大災害になろうとは
この時誰が思ったことか・・・それも人によっては本当に寝て一晩明けたら、
一つの地区が災害になっていたと考えるべきです。何も知らずに現地のすぐ近くでさえも、
下手すれば現地の人でさえも何が起きたかわからぬまま亡くなっていったかもしれないのです。

始めから降っていた雨、線状降水帯の停滞による集中豪雨、
土壌が土砂崩れを起こしやすい地盤、そして真夜中、その上雷雨で外に出ようにも出れない状態。

避難勧告が出る前に大災害が起きてしまったとはいえ、雨が強まって
土石流が発生するまでは、わずか4時間の出来事でした。
記録的短時間大雨情報が3回、途中に土砂災害警戒情報が出ていましたが、
そもそもこの情報が寝ている人に果たして届いたのかさえ疑問です。

避難を呼びかけて共に逃げ出そうにも、音さえかき消される豪雨の中ではどうにもなりません。
未然に防ぐ手立てを強いて言うなら、当時からこの住宅地は土壌が弱いことを知って
住むことをためらっていれば回避できたのかもしれない――
そのぐらいしか我々にできる術はなかったのです。つまりこの豪雨が起きることを
始めから予測でもできない限り、避難さえも難しい災害であったと思います。

今回は、
「地震じゃなくても豪雨災害は"瞬く間"」をテーマにお伝えします。

この広島土砂災害で教訓にすべきは、夜中のうちに突然の豪雨が数時間続いた時の恐ろしさです。
地震にしても大雨にしても、人が弱いのは夜更け~明け方という最も寝静まる時間帯です。
疲れの取れない間の咄嗟な行動というのは、命の危険が迫っていてもどこか判断力が鈍り、
一部は本能や野生の勘頼みになるようなことも出てきます。

特に豪雨にはそんなことが言えます。地震より一瞬ではないにしろ、
水害はある一線を超えると、瞬く間に崩れ、壊れていくのが恐ろしい所です。

堤防も決壊すれば、津波と変わらぬような濁流の奇襲、
土砂崩れも一線を越えれば一気に崩れます。もはや地震と変わりません。

息苦しくなるような豪雨が降り続けていると、坂の下は一気に水も溜まります。
これは都市部の僅かな坂の下でも起こり得るからこそ怖いのです。
確かに都市部では排水の設備が良くなってはいますが、想定を超える大雨が起きれば、
たちまちのうちに大規模な災害と紙一重な状態になります。

実際に、ちょっとの雨では大丈夫になった現代の防災にも限界点があって、
想定を超えた時の災害は人の予想がつかぬスピードで事態はみるみる悪化するのです。

大雨は予見がそれなりにできるから、その時になってからでも大丈夫と思ってはいけません。
危機感が強くなる時は既に豪雨の真っ只中でやれることは限られてしまいます。
大雨が頻繁にある地域、いざとなると大雨に弱い地域では早めの対策をしておくことが
重要です。極端な話、浸水の心配がある場所なら最悪浮き輪などが空気が入った状態であれば
それで浮くことができます。濁流は早いですが人は掴むものがなければパニックに陥り、
いつしか溺れる危険だってあります。

土砂災害においては、なるべく斜面の下側にある部屋を普段から寝室にするなどしておき、
いざとなった時に窓から脱出ができるようにしておくと良いです。


何はともあれ、いつもと明らかに違う豪雨災害が起きている状態であることを
いち早く察知する必要もあります。気象情報などをある程度なら参考にしても大丈夫です。
土砂災害警戒情報が滅多に出されない地域で出ていることがあったり、
記録的短時間大雨情報が2時間連続で出ることが初めてだったり、
どこかしらで「いつもとは違う豪雨」ということに気付ける情報源があります。

大気の状態が不安定であることを予め知っているのであれば、
その日のうちにちゃんと対策をとれるようにしましょう。

今日の記事は以上です。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。

明日もどうぞお楽しみください。
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明日は新潟県で発生した、新潟県中越地震の余震(2005)を紹介します。