どうも、
管理者のNDです。

6月12日は、
1978年宮城県沖地震(1978)から41年です。

この地震は、比較的昭和の中では有名な部類に入る地震です。
流石に昭和南海地震や三河地震ほど被害は出ていませんが、昭和後期の中では
都市部を襲った大地震という意味では比較的著名な大地震に入ります。

この地震では、死者28人を出す被害になりましたが、都市機能が麻痺したことが
この地震の代表とも言える被害状況だったと言えました。
というのも、大地震でガスは13万戸に及ぶ供給停止という大規模なライフラインへの支障が
全世帯復旧に27日間も要する事態となりました。

死者28人の内訳は、ブロック塀の倒壊が多発するなどといったものが多かったですが、
実は火災の発生はわずか8件のみにとどまっています。
この地震では少なからず今では少しずつささやかれなくなっている
「地震が来たら火の始末」という教訓がとても活きたことでした。

また、起きた時間がまだ夕食の支度前の時間帯だったこと、
そしてこの大地震の起きる8分前に震度2の地震があったことなどから、
意識が高い状態だった時に地震が来たのは被害がこれ以上大きくはならなかった
タイミングとしてはまだ最悪ではない時でした。
また、初夏のこのシーズンだったことから、暖房器具の使用も流石になくなった時期だったので
火災の原因となる要素自体も少ないものでした。

大きな被害を起こした地震として注目をされていますが、この地震はまだこの被害で済んだ
良い教訓が活きたものだったので、"大災害"を免れ、"災害"程度に落ち着いたものであったと
思います。


今回は、
「地震に関する些細な疑問集」をテーマにお伝えします。

時には、放送内でもよく質問が飛んでくる何も知らないが故の疑問点などを
今回集めてみました。実際にコメント欄を基に書いた質問もあります。
その回答を今回は書こうと思います。

Q1:例えば北海道で大地震が起きた時、沖縄でも緊急地震速報は鳴るのですか?
A1:NHKなどの全国放送であれば、当放送と同じように周知されます。
ただし、携帯各社の緊急メールなどはエリアを対象に警告を流していますから、
基本的に地方単位でやっているサービスでは、流れることはありません。
ちなみに当放送は全国対象ですので、北海道だろうと沖縄だろうと鳴動対象です。
但し、特に東京で大きな揺れが予想される場合は別の音声が使用されます。

Q2:気温の高低差が激しいと地震は起きるんですか?
A2:無関係です。空気の重さがどうこうで説明がつきそうな根拠を示していることもありますが、
公式としては明確に証明されているわけではありません。
現時点では、関連性はないと思っていただける方が良いです。

Q3:大雨や台風の後って大地震が多いというのですが、本当ですか?
A3:無関係です。Q2同様、気候の変動が地震に影響するのではないかと不安になられる方が
多いですが、別に台風が過ぎ去ったら必ず地震が起きるようなものではありません。
そもそも日常で震度3~4の地震は週1程度の割合で来ていますから、それで大袈裟に関連を
結びつけることで、そういった誤解が発生していることが多々あります。

Q4:バヌアツで大地震が起きると日本も大地震が起きるの?
A4:どこで地震が来ようと日本にいつ地震が来るかは誰にもわかりません。
確かに地球全体で地震活動が慢性的に活発になる瞬間というのは"気がする"ぐらいで存在しますが
当然明確な根拠が示されているわけではありません。

Q5:30年以内に○○%の確率で大地震が起きるって言いますが、明日来る確率はどれぐらいなの?
A5:1日1日の発生確率を、パチンコ好きにとても分かりやすく表現するなら、
日本全国で6弱以上の地震が来る確率が大体、
適当に選んだミドルスペック(1/319)のパチンコ台を1日1回転させているぐらいの確率です。
※分からない人はサイコロ3つ機械が振ってピンゾロ(全部1)が出る確率が震度5強以上ぐらい。

明日来るかもしれませんし、2年以上来ないことだってあります。
分散値が大きいので平均感覚だけで、大地震のおおよその傾向を掴めてもピンポイントというのは、
極めて困難なのです。

Q6:最近地震多くないですか?or少なくて怖いです
A6:1日に起きる地震の回数はかなり差が激しいです。1回も来ない日も年に1~2回はありますし、
10回以上別に大地震が起きたわけでもないのに別々の震源で地震が続くことだってあります。
大地震が来る時など、その傾向は全く無視して多かれ少なかれ来るときは来ますので、
心配するだけ損です。しいて言うなら、その傾向で不安を感じた時こそ防災の契機にして、
防災グッズや避難経路の確認などを見てみてはいかがでしょう?

Q7:震度3~4ぐらいに感じたのに、震度1とかどういうことなの
A7:気象庁・防災化研の発表する地震計は別に自分の家の真下にあるわけではありません。
ほんの数百m違うだけでも地盤は変化します。家が元々震度1でも揺れやすいのであれば、
むしろそこの地盤は弱い可能性があるので、大地震時には倒壊リスクを、
より心配しなければなりません。
ただし、今回の地震だけ強く感じる場合、次の3通りがあります。
・震源地の近くである
・窓や引き戸などの音から恐怖を煽られ、本来の揺れよりも強く感じてしまう
・単に自分が敏感な時に強いと思ってしまっただけ(就寝時・長らく地震を感じていない時など)

前者は実際に震源が50km前後以下の時は、ドスンと強い揺れが起きて本来の地震よりも
強く感じることがあります。キラーパルスなどとも言われますが、一軒家などの低い建物は
直下型地震などで発生しやすい短い周期の揺れをよく拾ってしまいます。
その為、普段以上に地震を感じやすくなってしまうことがあるのです。

Q8:地震が凄く怖いです。どうにかなりませんか?
A8:Q7の後者2つに関しては、対策次第で恐怖心を和らげることができます。
地震で音が鳴る場所があり、それが恐怖を引き起こす発端になっているのであれば、
一度そこから見直してみた方が良いです。
また、就寝時などは安静にしていると揺れを感じやすいのでどうにもなりませんが、
自分が無防備な横になっている状態という時に大地震が起きても
その寝室が安全な状態にしていれば、揺れを感じることはあっても恐怖心を抑えられます。
ここが結構重要です。これを実感したい人は一度広い何も置かれていない空間で揺れを感じて
みて下さい。ハッキリ言ってしまうと、起震車よりかは地震体験施設の方が
いつ来るか分かるという違いがあっても、物が倒れる心配がない、
つまりは安全が保障されているので実際あまり恐怖を感じないと思います。

Q9:地震対策ってどこから始めればいいですか?
A9:アテがないのであれば、まずは無料や安価にできるものからでも良いです。
避難経路の確認、避難所の検索、警報の種類など教養を深めることぐらいなら
今から、無料でできますので是非やってみて下さい。

がっつり本格的にやろうとするなら、逆に大掛かりな物からやってみると
一気に防災に関心が湧くと思います。個人の意見ですが、
冷蔵庫などの大きな家具・家電を地震で移動したり倒れたりしないようにさせるだけでも
大きな一歩になります。但し、割と思い切りが必要ですから中々動けないこともあると思います。
模様替えや衣替えのシーズンなど、俗にいう季節変わりの大掃除の時を契機に
本格的にやることをおススメします。

Q10:地震が来ない場所ってあるのですか?
A10:日本では大地震が来ない場所などありません。また元々地震が少ない場所では防災意識が
慢性的に低い傾向があるので、二次災害の方が怖くなります。
地震から日頃防災意識を高めている地域・法人団体・個人が多いところは地震は多いですが、
大地震が来た時にスムーズな体制を取ることができます。
避難所運営ゲームを自治体がやっているなどしていないか確認してみる良いでしょう。
尚、唯一日本で地震が少ない場所は北海道の道北とオホーツク地方ぐらいです。
30年以内で震度6弱以上の起きる確率マップを参考にすると、日本の地震リスクがいかに高いかが
分かると思います。

今日の記事は以上です。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。

明日もどうぞお楽しみください。
尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。


明日は津波地震で有名な東京離島で発生した、鳥島近海津波地震(1984)の日や、
北海道の後志地方で発生した、後志地震(1792)の日でもあります。
どちらの記事にするかは、明日に決めようと思います。