どうも、
管理者のNDです。
5月20日は、
青森県二つ玉低気圧の日(1982)から37年です。
20日から21日にかけて通過した低気圧で、これから本格的になり始める農業系を
中心に大きな被害を出すこととなった低気圧です。
特に被害が大きかったのは、六戸町で水門・水路・農地・道路がいずれも決壊するという、
甚大な被害になり、六戸町はじめ、被害総額は165億円に達しました。
青森だけでなく、岩手や宮城など、東北太平洋側ではこの低気圧の影響を受けました。
今回は、
「特徴的な低気圧は台風並みに警戒」をテーマにお伝えします。
低気圧と聞くだけでは、台風のイメージが強い人にとって別にちょっと雨をもたらす程度に
考えている人も多いかもしれませんが、全然そんなことはありません。
単体の低気圧でもそれなりに風は強まり、場所によっては大雨をもたらします。
爆弾低気圧という言葉は最近になって注目されましたが、
気象庁の定義にはこれ自体は存在せず、「急速に発達する低気圧」として名前が載ります。
当然ですが、急速に発達する低気圧は行ってみれば沖縄の海上付近でよく見られる
台風から非常に強い台風、猛烈な台風に発達する様が日本近海で起きているようなものです。
ですが、これらの低気圧はどんなに発達しても「台風」にならない点に注意が必要です。
台風の定義はそもそも熱帯低気圧な為に、同じ低気圧でも仕組みが違います。
熱帯というだけに基本的に猛威を振るうのは赤道付近の熱帯気候が中心になりますが、
対するここでの低気圧というのは基本的に温帯低気圧です。
台風の衰弱した意味でこの温帯低気圧を捉える人も多いですが、毎日天気予報で見ている
天気図の「低」は全部じゃないですが、多くは温帯低気圧です。
冬に北海道辺りで猛発達する低気圧をたまに見ますが、あれは寒冷低気圧で
温帯低気圧とはまた性質が違います。アイスランドなどの緯度が高い地域では、
この寒冷低気圧が、ほぼ台風と同じ見た目にまで発達することもあるようです。
ちなみに寒冷低気圧と少し関係がある寒冷渦については、日本にも影響をももたらすことがあり、
2018年7月に発生、上陸した台風は西に進むというとんでもないコースをたどりましたが
あれも寒冷渦が原因です。時として日本にも関係があります。
これからの時期である5~6月は、寒冷渦と寒冷低気圧が日本付近に出現すると
雹などの被害をもたらすことがあり、大きな被害になる危険性があります。
話は戻して、今回紹介した二つ玉低気圧は、日本海側を通る低気圧と太平洋側を通る低気圧の
2つが同時に日本周辺を進む天候状態を示しています。
日本海側が強いと日本は風に、太平洋側が強いと日本は雨に見舞われることになります。
尚、このような低気圧が2つ通る場合は「疑似晴天」と呼ばれる天候状態になることがあります。
行ってみれば台風の目のような状態なので、一時的に天候が回復してあたかも
嵐は過ぎ去ったかのように晴天になりますが、実はこれが罠ですぐさま天気急変して
再び荒天になるという、自然のトラップです。避難していて大丈夫そうと、
進んだら僅か30分で一転して嵐になることもあり、山岳事故が発生するケースも存在します。
実はこれは人に油断を与える為、遠足や登山の際に目の前の気象条件を信じた結果、
遭難するケースが山の方では割と多く発生します。天気が悪い時は積極的に天気予報を見て、
どのような気象状態になるかに注意を要します。山に行く人ほどこれは注意してください。
また、台風同士は勢力の差がないと合わさることがないという意味で低気圧がぶつかるイメージを
持たない人もいますが、この二つ玉低気圧は割と合体します。尚、海上ばかりではなく
陸地に達する低気圧もありますので、その時は一層の警戒が必要になります。
東の海上で合体し、その後から急発達することもあり、日本は直接影響は受けませんが、
冬の気圧配置になって、季節外れの寒気に悩まされることがあります。
農作物管理に注意が必要になります。
二つ玉低気圧だけでも相当な種類がありますので、一概に典型例が全てではありません。
その場その場での天候状態に十分な注意が必要ですので、天気予報をよく見て
天気が悪くなりそうな時はこまめな情報収集をしてください。
今日の記事は以上です。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。
明日もどうぞお楽しみください。
尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。
管理者のNDです。
5月20日は、
青森県二つ玉低気圧の日(1982)から37年です。
20日から21日にかけて通過した低気圧で、これから本格的になり始める農業系を
中心に大きな被害を出すこととなった低気圧です。
特に被害が大きかったのは、六戸町で水門・水路・農地・道路がいずれも決壊するという、
甚大な被害になり、六戸町はじめ、被害総額は165億円に達しました。
青森だけでなく、岩手や宮城など、東北太平洋側ではこの低気圧の影響を受けました。
今回は、
「特徴的な低気圧は台風並みに警戒」をテーマにお伝えします。
低気圧と聞くだけでは、台風のイメージが強い人にとって別にちょっと雨をもたらす程度に
考えている人も多いかもしれませんが、全然そんなことはありません。
単体の低気圧でもそれなりに風は強まり、場所によっては大雨をもたらします。
爆弾低気圧という言葉は最近になって注目されましたが、
気象庁の定義にはこれ自体は存在せず、「急速に発達する低気圧」として名前が載ります。
当然ですが、急速に発達する低気圧は行ってみれば沖縄の海上付近でよく見られる
台風から非常に強い台風、猛烈な台風に発達する様が日本近海で起きているようなものです。
ですが、これらの低気圧はどんなに発達しても「台風」にならない点に注意が必要です。
台風の定義はそもそも熱帯低気圧な為に、同じ低気圧でも仕組みが違います。
熱帯というだけに基本的に猛威を振るうのは赤道付近の熱帯気候が中心になりますが、
対するここでの低気圧というのは基本的に温帯低気圧です。
台風の衰弱した意味でこの温帯低気圧を捉える人も多いですが、毎日天気予報で見ている
天気図の「低」は全部じゃないですが、多くは温帯低気圧です。
冬に北海道辺りで猛発達する低気圧をたまに見ますが、あれは寒冷低気圧で
温帯低気圧とはまた性質が違います。アイスランドなどの緯度が高い地域では、
この寒冷低気圧が、ほぼ台風と同じ見た目にまで発達することもあるようです。
ちなみに寒冷低気圧と少し関係がある寒冷渦については、日本にも影響をももたらすことがあり、
2018年7月に発生、上陸した台風は西に進むというとんでもないコースをたどりましたが
あれも寒冷渦が原因です。時として日本にも関係があります。
これからの時期である5~6月は、寒冷渦と寒冷低気圧が日本付近に出現すると
雹などの被害をもたらすことがあり、大きな被害になる危険性があります。
話は戻して、今回紹介した二つ玉低気圧は、日本海側を通る低気圧と太平洋側を通る低気圧の
2つが同時に日本周辺を進む天候状態を示しています。
日本海側が強いと日本は風に、太平洋側が強いと日本は雨に見舞われることになります。
尚、このような低気圧が2つ通る場合は「疑似晴天」と呼ばれる天候状態になることがあります。
行ってみれば台風の目のような状態なので、一時的に天候が回復してあたかも
嵐は過ぎ去ったかのように晴天になりますが、実はこれが罠ですぐさま天気急変して
再び荒天になるという、自然のトラップです。避難していて大丈夫そうと、
進んだら僅か30分で一転して嵐になることもあり、山岳事故が発生するケースも存在します。
実はこれは人に油断を与える為、遠足や登山の際に目の前の気象条件を信じた結果、
遭難するケースが山の方では割と多く発生します。天気が悪い時は積極的に天気予報を見て、
どのような気象状態になるかに注意を要します。山に行く人ほどこれは注意してください。
また、台風同士は勢力の差がないと合わさることがないという意味で低気圧がぶつかるイメージを
持たない人もいますが、この二つ玉低気圧は割と合体します。尚、海上ばかりではなく
陸地に達する低気圧もありますので、その時は一層の警戒が必要になります。
東の海上で合体し、その後から急発達することもあり、日本は直接影響は受けませんが、
冬の気圧配置になって、季節外れの寒気に悩まされることがあります。
農作物管理に注意が必要になります。
二つ玉低気圧だけでも相当な種類がありますので、一概に典型例が全てではありません。
その場その場での天候状態に十分な注意が必要ですので、天気予報をよく見て
天気が悪くなりそうな時はこまめな情報収集をしてください。
今日の記事は以上です。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。
明日もどうぞお楽しみください。
尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。
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