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【自然災害メモリアル】第258回:長野県南部深発地震(1954)の日 [防災]誤解しやすい震源名に注意

2019/05/15 21:00 投稿

  • タグ:
  • シリーズ:自然災害メモリアル
  • BSC24
  • 防災
  • ND
どうも、
管理者のNDです。

5月15日は、
長野県南部深発地震の日(1954)から65年です。

この地震による大きな被害はありませんが、M5.6という地震で珍しく長野県が深発地震を
引き起こしました。長野県内で震源最寄りの震度計は1を示していましたが、
観測された最大震度は4で、福島県いわき市で観測しています。
典型的な、深発地震による異常震域があらわになった形でした。

今回は、
「誤解しやすい震源名に注意」をテーマにお伝えします。

当放送を利用していると、震源名だけで「不気味」とか「怖い場所」という言葉が
よく飛び交いますが、震源名によってはただその名前が入っているだけで不安に思われる人が
たま~~にですがいます。

一番よく過敏に反応されるのが、東海道南方沖震源ですが、
まずこの震源は東海地震と関連性は大体薄いです。

東海地震の想定域になっている震源は、東海道南方沖ではなく、
実際は駿河湾南方沖や遠州灘などといった震源名の方が正しくなります。
同様の理由に南海道南方沖もありますが、こちらの震源は発生自体も珍しく、
有感地震の履歴は一度もありません。

また、熊野灘震源を怖いという人がたまにいますが、気象庁では現在その震源名は
使用されなくなりました。


誤解しやすい震源としては、瀬戸内海の震源名も誤解しやすい部分が結構多いです。
ここらの震源名は非常に面倒で、四国を取り囲むように東側から順番に
紀伊水道、大阪湾、淡路島付近、播磨灘、瀬戸内海中部、
安芸灘、周防灘、伊予灘、豊後水道、日向灘と分けられています。

地元民であれば、どこがどこか少しは分かると思いますが、
これらの震源名は、旧国名の最寄りと思いがちですが違うことも結構多いです。
特に播磨灘は、本来播磨は兵庫南西部のことですが、
香川県寄りの場合でも普通に"播磨灘"になります。
安芸灘が一番誤解が多く、地震の起きやすさからもどちらかというと
愛媛県の方が離島の面も含め、広島より大きな震度になりやすくなります。

同様に伊予灘震源は、大分県寄りになることもある他、
豊後水道と言いながら、愛媛県南予の宇和海付近まで震源名が使われているので
こちらも愛媛県が大きな震度になることがあります。
特に豊後水道や伊予灘震源は、深めの震源も多いので高知や大分も普通に震度を観測することがあり
この辺りでの地震は、広い範囲の都道府県でよく観測されます。

尚、香川と徳島にはその名前がない為、徳島は紀伊水道の名前で統一されます。
香川は、西側で瀬戸内海中部、東側は淡路島付近や播磨灘などを参考にすることになります。
周防灘は山口県が多いですが、福岡や大分の北部も隣接しているのでこちらも注意点が必要です。
その他、離島の真ん中が震源になった場合も沖合の震源になることがありますので、
状況によっては誤解を招くことがある点に注意です。

沖縄県でも同じことがあります。
奄美大島近海は沖縄本島北部のすぐ近くまで範囲に入っているので、こちらも奄美と言いつつ、
沖縄の方が強い震度になることが結構あります。
また、沖縄本島近海震源は陸地も含むので、ド直下になることも0ではありません。
なので稀にM2級でもこの震源では地震観測されることがあります。

不思議に思いがちなのは、西表島付近だと思いますが、
実は震源域を見ると本当に西表島付近だったりします。
この周囲は石垣島近海という震源名になる為、西表島は群発地震の経緯があることから
この辺りは細かく分類されていることがあります。場合によっては西表島の北側でも
同じ石垣島近海震源として扱われることがありますので、竹富町が最大震度になることもあります。
この点にはご注意ください。

また、気象庁は天気予報と地震での地域区分が異なる場合があります。
典型的な例は東京都で、東京は地震区分だと多摩地方を東部と西部のみで分かれていますが、
天気では、多摩地方には東部・西部の他に北部も存在します。
気象庁以外の区分では町田市などを南部とすることも稀にですが存在します。
当放送では、気象庁の震源名で用いる区域を優先して区分けしていますので、
ご把握をお願いします。
※兵庫県南部・神奈川県中部・大阪泉南など、地域区分が異なる形の場合、
 自分の放送で大体「( )」や「○○南部」等になっているのは、その為だったりします。
 こうなっている人は修正をできるだけしてもらえると嬉しいです。
 また、市区町村名と同じ場合は「市・区・町・村」までないと地域で登録することがあります

不安になる震源名というのは、実を言うと間違った解釈で無駄な不安を持っているだけな
こともありますので、その辺は間違わないようにしっかりと知識として覚えておくと
余計な心労を増やさずに済みますので、気象庁のホームページを見て覚えておくように、
してみてください。

今日の記事は以上です。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。

明日もどうぞお楽しみください。
尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。

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