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【自然災害メモリアル】第058回:濃尾地震(1891)の日 [防災]内陸地殻内地震の限界

2018/10/28 21:00 投稿

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  • シリーズ:自然災害メモリアル
  • BSC24
  • 防災
  • ND
どうも、
管理者のNDです。

10月28日は、
濃尾地震から127年です。

"地震の話まだ消えぬ"という歌詞が某唱歌にあり、
127年経った今でもこの地震の名前が伝承される程、
記録上では、内陸直下型地震で国内唯一の"巨大地震"の定義を満たす地震です。
この地震で記録されたM8.0は、国内の陸域震源で最大の値です。

岐阜県を中心に襲ったこの大地震は、当時ライフラインがしっかりしていなかったのもありますが
全国にこの地震の惨状が知れ渡ったのは、その地震が起きてから2日後のことだと言われています。
震央付近の惨状は地震当時は全く知れ渡っておらず、後になってこの地震がいかに酷くて
恐ろしかったかが周知されることとなりました。
この地震で、死者・不明者は実に7273人にのぼり、
根尾谷断層が発生するという、地球のエネルギーをこの地に受けた爪痕をはっきりと残しました。


今回は、
「内陸直下型地震の限界」をテーマにお伝えしていきます。

ふと、東北地方太平洋沖地震はM9.0だったことと比較した人はいるでしょうか?
そして一つの疑問に、M9.0の地震が内陸直下型地震でもありうるのかと
気になった人も多いと思います。

答えは断言してNOとは言えませんが、ほぼNOです。
ただし、更に遡ると地震のメカニズムは不明ですが
日本海と太平洋に津波を同時発生させた天正地震が、
この濃尾地震を上回る規模であった可能性があります。
想像がつかないですが、もし本当ならM8.5前後も考えられたのではないかとされます。
ただし、あくまで諸説だらけなので、具体的な記録上として残るものはM8.0と見てよさげです。
世界中に目を配ると、濃尾地震以上とされている地震は中国の四川省地震(2008)になります。
この地震は、一見M7.9で濃尾地震より下に見えるのですが
世界基準で見たMw7.9になるため、基準が違います。
濃尾地震をこの基準に当てはまるとMw7.3~7.4とされており、断層の長さなどから見た
規模の指標で見ると、濃尾地震を超える規模が存在するとは言えます。

この四川省地震を超える規模は、流石に世界中どこを見ても発生する可能性は皆無です。

ちなみに、関東大震災は震源が「神奈川県西部」なのですが、あれは内陸の地殻内地震ではなく
内陸を含んだ相模トラフの海溝型地震になるため、定義が異なります。
こちらもM7.9と非常に規模の大きいものでしたが、地殻内地震とは揺れ方が異なるとされます。
そんなわけで、地殻内地震でM9.0が考えられると思う方は妄想か別の星じゃないとあり得ません。
もしM8.5を超えるような大地震が陸地震源だった場合は、
陸地のプレート境界型地震と思ってもらってよいぐらいでしょう。
富士山周辺はプレートの境界に沿う地域が多いので、
内陸でこの規模を引き起こすことは考えられます。
同様に、中央構造線も断層帯にあたるために内陸地殻内地震とは言えません。

地殻内地震は、先日お伝えしたような「局地的地震」となることが多いです。
故に、地域単位で壊滅的な被害を出すこともあり、現代の都心部でこんなことが起きれば
その場から脱出するほかないでしょう。
最悪の巨大地震に生涯遭遇せず無事に日本での一生を送りたいものですが、
これまでの防災記事を時には読み直して、あらゆる地震が来てもいいよう、
心構えをしながら地震対策をしていってみてください。

今日の記事は以上です。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。

明日もどうぞお楽しみください。
尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。

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