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The Seafares 海の旅人たち  Vol.6 
    プラヤ・デル・カルメンの空 第1章
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プラヤ・デル・カルメンはメキシコ、ユカタン半島の世界的なリゾート地、カンクンから車で1時間弱南下した海沿いの小さな町。沖にはカリブ海クルーズのメッカ、カンクン島が浮かぶ。

コスメル島はダイバーたちの憧れの海。
世界中からこの独特のターコイズの海を目指してダイバーがやってくる。

プラヤ・デル・カルメンはもともと、このカンクンへのフェリーの発着する港として栄えてきた。
もっと昔は、たくさん魚が獲れる漁港として漁業も盛んだったようだが、いつの頃からか魚が減って、漁師たちはこの町を後にした。

出ていく漁師たちと入れ替わりに、この町にやってきたのは、ヨーロッパからのリゾート開発ブローカーたち。国を挙げてのリゾート開発が進むカンクンで一旗当てようとして大西洋を越えてきた彼らにとって、大規模アメリカ資本とそれらと結びつく政治家たちが実権を握るカンクンは、仕事どころか生活もしにくい場所だった。

今さら故郷に帰ることができない不動産ブローカーたちが目をつけたのが、ここプラヤ・デル・カルメン。

どこまでも広い空と海を舞台にした、日本人の絵美とマヤ人のローサの物語