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本当に実践的な有料ブロマガで購読者数を伸ばす方法(夜間飛行 井之上達矢)

2014/09/29 10:29 投稿

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  • 2014年9月29日号
  • 井之上達矢
  • 伸ばす方法
第15回 ブロマガ合併を成功させるための秘訣

■メルマガは「個人メディア」ではなくなった!?

ブロマガ・メルマガは、「個人メディア」という括りで捉えられてきました。し
かし、ここへきてそれは正確な表現ではなくなってきていると思いま す。もち
ろんテレビや新聞などの「マスメディア」とは比べるまでもなく、「小さなメ
ディア」であるのは変わりありません。ただ、あくまで少人数で 制作している
「小さなメディア」なのであって、個人で制作している「個人メディア」とは呼
べなくなってきています。

マイナビニュースによる2014年8月20日付のブロマガ有料登録者ランキングの上
位15は以下の通りです。


このランキングを見ていただければ、一目瞭然ですが、2014年に入ってから「個
人名」を看板にしているブロマガが上位に食い込むことが難しく なっていま
す。また上位に食い込んでいる「個人名」を看板にしたブロマガも、そのほとん
どが「編集部」体制を敷いて制作しているものになっていま す。

もちろん、メルマガ・ブロマガで購読者を集めるにあたって、編集長役あるいは
看板役の「個人の人気」はあったほうがいいことは間違いありません。 ただ、
それだけでは、読者・視聴者が満足してくれない状況になっていると言えます。

では、これまで「個人」で制作・配信を続けてきて、今後も編集部体制を敷くの
は様々な理由から(「編集長というタイプじゃない」とか、「人を雇う とか怖
い」とか)難しいという方はどうすればいいのか。

一つの選択肢として、読者が近く、長期的に良好な関係を続けられそうな人のメ
ルマガ・ブロマガと「合併」することが考えられます。

■合併の成功例

一つの成功例をご紹介しましょう。夜間飛行では、コラムニスト小寺信良さんの
『金曜ランチボックス』というメルマガを2011年11月から配信し ていました。
おかげさまで順調に購読者も獲得できていたのですが、2014年の7月、リニュー
アルの相談を持ちかけられました。それは、メルマガ プラットフォームMAGonの
サービス停止にともなって、そこでメルマガを配信していたジャーナリスト西田
宗千佳さんのメルマガと合併したいとい う話でした。

正直に申し上げて、私はこの話をもらった当初、メルマガの合併には反対でし
た。お二人のメルマガの購読者が合算されるどころか、小寺さんの「ファ ン」
が「小寺色が薄まるならもういいや」と購読を辞めてしまって、小寺さんのメル
マガの購読者が減ってしまうだけだと考えたからです。合併するよ りも、小寺
さんのメルマガはこれまで通り配信して、西田さんのメルマガを新しく「移籍」
という形で配信したいと考えていました。

もろもろの打ち合わせの上、結局、合併の方向で話がまとまり、2014年9月から
小寺・西田の『金曜ランチビュッフェ』というメルマガが、小寺さ んのメルマ
ガのリニューアルという形で始まることになりました。

配信開始から1ヶ月、私の予想をはるかに上回る結果が出ました。

小寺さんの既存の読者で購読をやめた人はほぼゼロ。西田さんのファンがたし算
として加わるという最高のかたちで推移しています。もちろん、西田さ んの購
読者のみなさんが移籍してくださるには、まだ時間がかかりそうです。しかし、
合併したことでメルマガの質と量がパワーアップしたことと、宣 伝力が増した
ことで、新規読者を掴むことができているので、半年もすれば、合併後の方が、
2つのメルマガだったときよりも、総購読者が上回る可能 性が高くなっています。

この合併には、小寺さんと西田さんによるファインプレーがいくつもありました。

まずは、既存読者に向けて、メルマガ内ではもちろん、SNSを通して、合併に
至った意図や背景、そしてこれからの目次・構成について、言葉を尽く して
「説明」をしたということです。「そんなことは当たり前だろう」と思われるか
もしれませんが、いざ手を動かすとなると結構難しいものです。

読者としては「自分が好きだったコンテンツ」が少しでも削られるのは嫌なもの
です。メインコラムは積ん読になっているけれども、「小ネタエッ セー」の
ファンで、そこだけは読み続けているといった人もいます。一方、リニューアル
をする側としては、「何も削らずにただ文章量を2倍」にする よりも、「2人が
かりでより質の高いコンテンツを並べる」ことを目指すのは、コストの面から考
えても自然なことです。あるいは、読者によっては 「余計なもの」が入ること
を嫌う人もいます。つまり、「値段が同じで、1人で書いているのを2人で書くよ
うになるんだから、どうやったって面白く なるでしょう」というのは、メルマ
ガ読者については、まったく自明なことではないのです。ですから、リニューア
ルする側としては、「2人で書くこ とになっても、できるだけこれまでの味は残
しておく」し、「新しく入ってくるコンテンツ」は既存の読者の趣味嗜好に合っ
ていて、「オススメ度が高 い」ことを説明しなくてはなりません。これを小寺
さんと西田さんは、丁寧に行いました。

それから、目次に柔軟性を持たせることを宣言したのもうまかった。この合併に
ついて、小寺さんと西田さんは、「マガジン化」という呼び方をしまし た。こ
こには「あちこちつまみ食いで読んでもいいんだよ」ということに加えて、「人
気の無いコンテンツはどんどん切るし、人気の出たコンテンツは 拡張していき
ますよ」というメッセージも含まれていたと思います。このため読者は「なるほ
ど、『ひとりごと』をつぶやき続けるのではなくて、『読 者の声』に耳を傾け
て、内容を改善する用意があるわけね。それならちょっと様子をみようか」と、
いきなり「合併の通知→著者がラクしたいだけで しょ→読むこともなく解約」と
いった最悪の流れに陥らずに済みました。

そして、宣伝・告知の強化を効果的に行いました。メルマガ・ブロマガに限ら
ず、あらゆるメディアでもっとも人が離れていくのは、読者に「手抜き」 が透
けて見えてしまった場合だと私は考えています。「合併」が手抜きの流れにある
雰囲気になってしまえば、たとえ内容がどれほど洗練されていよう と、読者は
離れていくと思います(のちのち読者が帰ってきたとしても一度は離れるはずで
す)。しかし、小寺さんと西田さんは、ここぞとばかりにツ イートその他で宣
伝を強化しました。これによって、この「合併」は「手抜きのため」ではなく
て、「発展のため」に行ったということを、「行動」で 示すことになったのだ
と思います。

■バンドを組む感覚で

現在のメルマガ・ブロマガはすでに、よほどの異能をもった人物でなければ、
「一人」で読者や視聴者を満足させるコンテンツを作り続けることが難し く
なっています。

もし、これからメルマガ・ブロマガを本気で始めようという方は、私のイメージ
では、2~4人でバンドを組むような感覚で始めているのが良いのでは ないかと
思います。また、今一人でコンテンツを配信していて、様々な理由から「ちょっ
と厳しいな」と感じた方は、「一緒に演ってみない」という感 覚で、方向性の
似たコンテンツを作っている人に声をかけてみると良いと思います。

もちろん、収益の分け方や方向性に違いが出てきた場合にどうするか、メンバー
の間で人気に差が出た場合にどうするか、などなどいわゆる「バンドに 付き
物」の問題も発生してしまうでしょう。

しかし、この連載でも何度かお伝えしてきたように、メルマガ・ブロマガで成功
するために重要なのは「とにかく(きちんと気を張った状態で)継続す るこ
と」です。体調が悪い時もあるでしょう。ネタが浮かばない時もあるでしょう。
宣伝が面倒になる時もあるでしょう。そんなときに「メンバーがい る」という
のは、とても心強いものです。

ご参考になれば幸いです。

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