僕、ゲイの合コンに参加したことがあります。
今日はその時に経験したことをお話します。

「もしもし~?電話番号変わったんだー☆登録し直しといてねっ!」

数年前の冬のある日、ゲイの友人(当時22歳)からこんな電話が。
久々の電話だったので、近況報告や世間話をしていた。

友人「あ、ところで明日、ゲイの子たちで集まって合コンやるんだー☆」

秀作「え?何それ!面白そうwww覗きに行っていい?ww」

友人「いいよー。だったら秀作さんも参加しちゃえばー?」

秀作「いや、参加じゃなくて、僕は傍観して楽しむタイプだからw」

友人「わかったー。みんなにも『一人ノンケ(ゲイではない)の友達が見学に来る』って伝えとくー!」

秀作「うん。端っこで見てるわww で、その合コン、何 対 何?」

友人「何言ってるの、みんな『1 対 全員』だよ。」

秀作「あーwwなるほどww 自分以外は全員対象なわけだw」

友人「そりゃまぁタチとかネコとかはあるけど、リバ(タチもネコも出来る)の子たくさん来るし。」

秀作「で、全部で何人?」

友人「18人。」

秀作「多っ!!!」


翌日21時。ゲイタウン、新宿2丁目に足を踏み入れる。。
以前一度だけ、先輩芸人に連れられて飲みに来たことはあるけれど、どうしても2丁目の雰囲気が苦手だ。たぶん2丁目だからではなく、歌舞伎町とかすすきのとか、夜の繁華街が僕は苦手らしい。
待ち合わせ場所の交差点に着くと、幹事である友人がこちらに気付いた。

友人「あ!おっすー☆」

柔かに手を振る彼の周りには、今夜の合コン参加者であろう若者が6~7人集まっていた。
彼らはお互い顔見知りのようで、いわゆるグループの仲間のようだ。

これは最近得た知識だけれど、ゲイの世界(特に2丁目)では「グループ」というのが存在するらしく、「○○会」や「○○組」といった名前までついている。それは気の合う仲間同士であったり、「92年組」みたいに同年齢で構成されるものであったり。多少の派閥や敵対もあるらしいけれど、基本的には干渉し合わずそれぞれが自由に存在し、複数のグループに属している器用な子もいたり。
その日の合コンもそういう子が架け橋となって多人数となったようだ。

秀作「あ、どうもー。おじゃましますー。。」

ただでさえアウェイなのに、グループ仲間の皆さんとなると、変にこっちが強ばってしまう。
そしてみんな若い。童顔ばかりが並んでいるので未成年かとヒヤっとしたけれど、20~22歳らしい。
会話の感じからして、彼らはここ2丁目で出会った仲間で、いつもこのグループの数人で飲んでいるようだ。
「ほげる」というゲイ用語がある。
おネエ言葉になったり、クネクネしてしまったり、要はゲイゲイしい行動や発言をすることだ。
気の許せる仲間同士の会話は、まさに「あ!これがほげてるのか!」とわかる様なほげ方で、僕はそれを目の当たりにし、ニヤけてしまったw
残りのメンバーは先にお店に入って飲んでいるということで、まともな自己紹介もできぬまま移動。
移動中も僕は特に彼らとは会話もせず、観察眼をギラギラと輝かせていた。