●ワコム
●直販価格 28万9440円
13.3インチ(2560×1440ドット)の高精細液晶を搭載したペンタブレットPC。Windows 8.1(64ビット)を搭載し、イラスト作成ソフトや『Adobe Photoshop CC』などをインストールすれば、液晶ペンタブレット感覚でイラストが作成できる。
漫画家の加山紀章さんに『CLIP STUDIO PAINT EX』でイラストを描いてもらったところ、描き心地は24インチクラスの同社製ペンタブレットに近いとのこと。他社製品では味わえないヌルッとしたストレスのないペンの走りは、快適と言えるようだ。
解像度が高いので画面を広く使える
Cintiq Companion2 Cintiq Companion ↑従来モデルの『Cintiq Companion』よりも液晶の解像度が向上したため、作業領域が広く、表示は明瞭。一方で、ソフトのフォントやアイコンが小さいので、指での操作は慣れが必要。UIの操作もペンを使いたい。従来モデルとの大きな違いは、ほかのPCに接続すると液晶タブレット単体としても使える“デスクトップモード”がある点。初回のみドライバーのインストール作業が必要だが、付属の専用ケーブル(USBとHDMIで二股になっている)で接続したPCから映像を、Cintiq側の画面に出力してペンで操作できた。
本機はペン以外に指でのタッチ操作も可能。画面の拡大縮小、用紙の移動など、指でサクッと操作できると作業効率が高くなる。ペンを近づけると自動的にペンのみを認識し、画面に付いた手は反応しない。しかし、ペンを離す際に手の平が触れて画面が切り替わることがあるので、その点は慣れが必要だ。
重量は1.7キロとやや重いが、持ち運べなくはないサイズ。プロの漫画家的には、出先での修正など家以外で仕事の対応をしなければならない、またそのおそれがある時などに重宝しそうとのこと。メインタブレット1台のみで運用している人には、いざという時の予備としてオススメしたい。
液晶の角度は3段階で変更 ↑画面の角度は、平置きも含めて付属の脱着型スタンドで22度、35度、50度に変更できる。スタンドは本体背面の2ヵ所のくぼみにはめ込んで固定する。本機はCPUがCore i7でメモリー8GBと基本性能は高いが、約29万円と価格も高め。しかし、デジタル作画用のPCを持っておらず、初めてデジタルで漫画やイラストを描く人が、高性能なデスクトップPCと液晶ペンタブレットを一式揃える価格を考えれば、決して高い買い物ではないはず。これから、デジタル制作を考えている人や、メインマシンのサブとして使いたいプロにまでオススメできる製品だ。
●主なスペック
液晶 13.3インチタッチ(2560×1440ドット、221dpi)
CPU Core i7-4558U(2コア/4スレッド、2.8GHz、最大3.2GHz)
メモリー 8GB
ストレージ 256GB SSD
通信機能 IEEE802.11b/g/n、Bluetooth4.0
インターフェース USB3.0×3、ミニDisplayPort出力、SDカードスロット、マイクロSDカードスロットほか
OS Windows 8.1(64ビット)
サイズ/重量 374.1(W)×247.7(D)×17(H)mm/約1.7kg
付属品 プロペン、ペンリング×3、替え芯×9、ソフトケースほか