na85 のコメント

 昨日京都の国際マンガミュージアムでの、よしりん先生と呉智英先生の対談イベントに参加し、大変楽しい時間をを過ごさせていただきました。ありがとうございます。二人とも全くパワーの衰えないハイ・ヴォルテージな対談でした。
 さて、先日あのような形で出て行ったばかりの私ですが、昨日二人のKさんにも諭されて心境の変化が起こり、またその時の「ちょっとした賭け」にも負けたため追い込まれる形で書き込みを再開いたします。以前のようなパワーではできませんが…。
 あげんぼさん、声をかけてくだされば良かったのに…。

 『卑怯者の島』の感想は先生に直接メールしました。しかし、それをここに転載するにはネタバレ部分があまりに多いため、まだ寝かせておきます。ここでは同書の極簡単なキャラクター論だけを展開させていただきます。

 よしりん先生の作品の主人公は全てよしりん先生の一面が投影された分身であると思います。『卑怯者の島』も例外ではなく、国武神平=よしりんです。一読して最も強くそう思ったのは軍神さまと対峙したシーンです。軍神さまの理不尽で嫌悪を催す話を聞くうち「ムカムカムカムカ…」と来て、やがて傲然と立ちあがり、軍神さまに向って啖呵を切り、論駁し、美奈を連れて出て行くシーンです。後章では、このとき神平が展開した「英霊の妻」論は美奈自身の行動で否定されていくのですが…。
 こういうシーンは、よしりん先生が主人公として動くゴー宣で何度となく見てきたように思いました。例えば、これは私が最もよく覚えているシーンなのですが、先生が『おぼっちゃまくん』で漫画賞を受賞された時、審査委員が授賞の挨拶で皮肉たっぷりに「アニメになったとか話題になったとかではなく」「もっと上品な作品を選びたい」みたいなことを言った時、「ムカムカムカ…」と来ていた先生が傲然と立ち上がり、「わしのような下品な者に権威ある賞を授けてくれた勇気に感謝する」と受賞の言葉を切り出し、次回の審査委員が全とっかえになったエピソードです。
 相手の話をよく聞きつつも、無礼の度合いや嫌悪感が自分の許容量をオーバーしたらキレて反撃に出るという行動パターンがとても似ていると感じました。計算でなく、心のうちから起こった衝動のまま行動するから、凄いパワーになるのだと思います。正当な論駁であるため怒りの形相のまま何も反論できなかった軍神さま…、その場の皆を納得させてしまったため次回から全とっかえされた審査委員…。全く同じです。

 これはマネのできない格好よさです na85

No.118 113ヶ月前

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