うぜぇ丸 のコメント

「さっそくじゃが、そこにあるびょうぶのザクをしばりあげてくれぬか。
 夜中にびょうぶから抜け出して悪い事ばかりするので、ほとほと困っておったのじゃ」
 もちろん、ひょうぶに描かれた絵のザクが出てくるなんて、うそに決まっています。
 しかし有名な絵描きが描いたのでしょうか、びょうぶに描かれたザクは120mmマシンガンをむけて、今にも襲いかかってきそうでした。
「本当に、すごいザクですね。
 それでは、しばりあげてごらんにいれます。
 なわを、用意してください」
「おおっ、やってくれるか」
「はい。もちろんですとも」
 一休さんはそう言うと、ねじりはちまきをして腕まくりをしました。
そしてさよちゃんが持ってきたなわを受け取ると、一休さんは殿さまに頼みました。
「それでは、ザクをびょうぶから追い出してください。
 すぐに、しばってごらんにいれます」
 それを聞いた殿さまは、思わず言いました。
「何を言うか! びょうぶに描かれたザクを、追い出せるわけがなかろうが」
 すると一休さんは、にっこり笑って言いました。
「それでは、びょうぶからはザクは出て来ないのですね。
 それを聞いて、安心しました。
 いくらわたしでも、出てこないザクをしばる事は出来ませんからね」
 それを聞いて、殿さまは思わず一休の頬を叩きました。
「ウッ、殴ったね」
「殿さま」
「殴ってなぜ悪いか。貴様はいい、そうやって喚いていれば気分も晴れるんだからな」
「僕がそんなに安っぽい人間ですか」
 バシッ
「2度もぶった。親父にもぶたれたことないのに」
「それが甘ったれなんだ。殴られもせずに1人前になった奴がどこにいるものか」
「もうやらないからな。誰が二度とガンダムなんかに乗ってやるもんかよ」
「一休、いいかげんにしなさいよ。しっかりしてよ、情けないこといわないで一休」
「俺はブリッジにいる。一休、今のままだったら貴様は虫けらだ。俺はそれだけの才能があれば新右衛門さんを超えられる奴だと思っていたが残念だよっ」
「新右衛門さん・・・。殿さま、殿さまっ」
「一休、ガンダムのテクニカルコントロールマニュアルってあるんでしょ。あたし、ガンダムにのるわ。自分のやった事にうぬぼれられない人なんて嫌いよ。今日までホワイトベースを守ってきたのは誰でもない俺だって言えない一休なんて男じゃない。あたし・・・」
「サヨ・チャン。ガンダムの操縦は君には無理だよ」
「一休」
「悔しいけど、僕は男なんだな。」

No.41 110ヶ月前

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