つぼきち のコメント

連投スンマセン

昨日、暇だったので、
明治45年に佐々木船山という方の書いた
『蝦夷天狗考』なる書物を読みましたが、
所謂“アイヌ民族”なるものを復活させたら逆に
「差別」を助長しないか心配になってきました。

この本は、アイヌ人を半神半獣と捉えていたり、
タンクート系のアイヌ人を「タンクト」などと
語呂遊びして「タンカク」即ち修験道やら
中国の仙人と関わりがあるなどという
奇説ばかり書いてあって、学術的には支離滅裂な結末の
本なのですが、そこに書いてある呪術や祭祀の
記述は実際当時のアイヌ人を見ているだけあって
流石だと思いましたが、
大凡、今の文明人とはかけ離れています。
迂闊に「旧土着民」を復活させる意味が分からなくなりました。

私は文学部卒なのですが
比較言語学の単位を取る時に、
芥川龍之介の『羅生門』という小説を
英語に訳し、その英訳したものを日本語で
再び訳すという作業をしたことがありますが、
それをやると、『羅生門』という物語は
すっかり内部が変質してしまいました。
アイヌ語を復活させるにしても日本語で
考えている人間がアイヌ語を復活させるなら、
変質したアイヌ語になります。
そんなものを復活させる意味がますます
分からなくなりました。

小林先生が『創』の対談で
「アイヌ語でものを考えて」と仰っている意味が
非常に深いです。勉強になりました。

No.57 119ヶ月前

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