当時、自衛の問題は国民世論を二分する大きな問題であり、私の頭の中でも議論を繰り返していたが、解決がつかなかった。問題が米軍基地問題、地位協定の段階になると、あまりにも不平等な条約であり、隷属国扱いであり、怒りをおぼえたものでした。政府はどのように解決していったか、60年安保の時の岸総理の戦略は巧みであり、見事な戦略を敷いていったが、対する我々学生のデモの押し寄せるようなエネルギーにも、血がたぎってくるのを覚えました。当時は共産主義に対する日本の防備であったが、今回の「集団的自衛権」は防備でなく、米国のための米国の戦争に、世界のどこまでも一体となって参加協力するということであり、いつの間にか、日本が全面的従属化を余儀なくさせられるということである。当時は米国の加護状態にあったが、「日本は成長したから、米国の手下になって働け」ということなのでしょう。本当は国民世論を二分し、ねじれが生じ、米国の要求を巧みに拒否できる状況が一番望ましいのであるが、3分の2以上の多数を占めると、米国の要求を唯々諾々と受け入れざるを得ず、安倍総理はますます袋小路に入り身動きができないような状況になり、精神的不安定状況が増大悪化する可能性が強い。
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孫崎享チャンネル
(ID:18367902)
当時、自衛の問題は国民世論を二分する大きな問題であり、私の頭の中でも議論を繰り返していたが、解決がつかなかった。問題が米軍基地問題、地位協定の段階になると、あまりにも不平等な条約であり、隷属国扱いであり、怒りをおぼえたものでした。政府はどのように解決していったか、60年安保の時の岸総理の戦略は巧みであり、見事な戦略を敷いていったが、対する我々学生のデモの押し寄せるようなエネルギーにも、血がたぎってくるのを覚えました。当時は共産主義に対する日本の防備であったが、今回の「集団的自衛権」は防備でなく、米国のための米国の戦争に、世界のどこまでも一体となって参加協力するということであり、いつの間にか、日本が全面的従属化を余儀なくさせられるということである。当時は米国の加護状態にあったが、「日本は成長したから、米国の手下になって働け」ということなのでしょう。本当は国民世論を二分し、ねじれが生じ、米国の要求を巧みに拒否できる状況が一番望ましいのであるが、3分の2以上の多数を占めると、米国の要求を唯々諾々と受け入れざるを得ず、安倍総理はますます袋小路に入り身動きができないような状況になり、精神的不安定状況が増大悪化する可能性が強い。