ゴー宣読者の皆さんへ。大変勝手ながら、この場をお借りしてどうしても皆さんに伝えたいことがあります。

　ここ沖縄の土地を他国から取り返すのに、皆さんの財布（＝税金）をアテにしなければならない。このこと自体に、沖縄県民の一人として何とも言えない後ろめたさ、そして屈辱的な感情を抱いているということを、ここで申し上げておきます。ただ、「辺野古移設」が日本の安全保障に少しでも役立つのなら、この”苦渋の決定”にもそれなりに価値はあるのかもしれません。

　少しだけ、感情的な物言いを許してもらえるのなら……「沖縄”カネ”を出せば言うことを聞く」と嘲笑する人達に対しては、「恥を知れ」と言いたい。戦後６０年以上もたって、未だに自国の領土である沖縄を取り返せないことを、少しは「悔しい」と感じないのかと。

　沖縄で長く暮らしていると――沖縄が、いや日本が未だに「アメリカに支配されている」ということを、否が応でも実感させられます。そして故郷を思う気持ちが強い人ほど、この理不尽が「許せない」と思うのです。
　このことを、せめてゴー宣読者の皆さんには覚えておいて欲しい。理不尽に対する怒りを日本人が失ってしまったら……その時は、本当に「日本がダメになる時」だと断言して良いと思います。