諫議大夫 のコメント

>>76 こいらさん。
初めまして、諫議大夫と申します。

宮崎アニメ「もののけ姫」には、”てんちょうさま”(=天皇)
や統治者としての大名(武士)(=権力者)を、共同体である
村の衆が忌避するシーンが出てきます。実際そんなことは
有り得ないはずなのに、宮崎駿氏のフィルターにかかると、
天皇から分かたれた恵み(例えばたたら場)を持っている
筈の共同体が、天皇を忌避してしまう。そして、
戦後の社会(日本史)教科書のセオリーである”一揆史観”
つまり天皇に仕える大名は権力者で、権力者は悪だから排除
しよう、天皇は無視するか笑い飛ばす存在に堕とそう、そし
て権力の支配から解放された民衆が共同体を自治しよう。と
いう全くの左翼の史観に、この映画はなるのです。

左翼史観の域を、宮崎駿氏は「もののけ姫」の時点では、
出ていないのです。
あるいは、「天皇不在の」たたら場共同体に、宮崎氏は
”ユートピア”を見いだしたのかもしれません。その左翼的
ユートピアを日本人が理解可能にするためには、日本的な
(多様性のある)カミ(神)や、木霊、あるいは(鎮守の)
森、さらには獣の神さまといった要素でアレンジ(糊塗とも
いう)するしかなかったのでしょう。

わたしは「風立ちぬ」を観てきましたが、ひょっとすると
今回も、宮崎氏は、サヨク(左翼)的な史観、生きかたが
ベースに、それをうまい方法でアレンジ(糊塗)して左と
わからないようにしたのかもしれません。しかしわたしは
そのことに注意しては観れなかった、いわゆる「普通に観れた」
感しかあの作品にはなかったと感じます。だから高森氏が
「うっかり」4回も観てしまったのはうなづけることだと、
わたしは思うのです。

No.83 128ヶ月前

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