特定の屁理屈への応答ではなく、あくまでも、一般論としていうが、今、パレスチナ問題と、ユダヤ人迫害の歴史を関連付けて語る論法は有害無益である。 何故なら、それは今ある虐殺を止めるための根拠にも論理にもならないからである。 これは、中東アラブイスラム圏対ユダヤ教のイスラエルとその同盟国アメリカ帝国の戦いということが、現下の戦争の本質だからだ。ダゲスタンでの暴動もその文脈の中にあるだろう。 この本質を無視したハナシは空論であり、時間のムダである。 例えば、パレスチナ問題に絡めてドイツのホロコーストやアウシュビッツの問題を持ち出すことのズレ具合をイメージしてみれば良い。 ドイツは贖罪として、とりあえずイスラエルを応援せよ、とはならないのである。 勿論、ここで「ズレ具合」とは、歴史的事実の存在を問題にしているのではなく、今ある虐殺の停止、停戦には全く関係ない問題である、という、ある意味で「優先順位」や「課題整理」におけるズレを指摘しているに過ぎない。 一般に、社会生活、例えば、会議等で、単に短絡的であったり、偏向からハナシを混乱させる、或いは関係ないハナシを持ち出すことは、人間性を疑わせる行為であることは言うまでもない。
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孫崎享チャンネル
(ID:119568177)
特定の屁理屈への応答ではなく、あくまでも、一般論としていうが、今、パレスチナ問題と、ユダヤ人迫害の歴史を関連付けて語る論法は有害無益である。
何故なら、それは今ある虐殺を止めるための根拠にも論理にもならないからである。
これは、中東アラブイスラム圏対ユダヤ教のイスラエルとその同盟国アメリカ帝国の戦いということが、現下の戦争の本質だからだ。ダゲスタンでの暴動もその文脈の中にあるだろう。
この本質を無視したハナシは空論であり、時間のムダである。
例えば、パレスチナ問題に絡めてドイツのホロコーストやアウシュビッツの問題を持ち出すことのズレ具合をイメージしてみれば良い。
ドイツは贖罪として、とりあえずイスラエルを応援せよ、とはならないのである。
勿論、ここで「ズレ具合」とは、歴史的事実の存在を問題にしているのではなく、今ある虐殺の停止、停戦には全く関係ない問題である、という、ある意味で「優先順位」や「課題整理」におけるズレを指摘しているに過ぎない。
一般に、社会生活、例えば、会議等で、単に短絡的であったり、偏向からハナシを混乱させる、或いは関係ないハナシを持ち出すことは、人間性を疑わせる行為であることは言うまでもない。