りゃん のコメント

たびたびわたしは書いていますが、欧州大戦は独とソ連とのポーランド侵略によってはじまりました。ソ連の侵略理由のひとつは、ポーランドの露系住民の保護でした。

フランスは独にさっさと降伏し、ヴィシー体制となり、ペタンは言葉は飾っていましたが、仏は独の属国となりました。

米軍が参戦しなかったら・・・その上で、独とソ連とがもし戦争しなかったら、いま現在でも欧州はポーランドのどこかあたりを境に、西側はナチスドイツ、東側はソ連だったかもしれません。仏はナチスドイツの属国のままです。

マクロンやサルコジには、それでもあなたは良かったの?と質問しなければなりません。NATOはそのとき米軍が参戦した、その延長上にあるからです。

仏はEUをあきらめるつもりはないでしょう。しかし、NATOがなければ東欧は西側に属することはなく、結局EU自体が瓦解しかねません。
東欧は経済的繁栄のためにEUに加入しましたが、ロシアからの防衛を仏に頼るつもりはなく(仏もそこまでする気はさらさらなく)、東欧は米国のいるNATOに防衛を頼っているからです。このこともたびたびわたしは書いてきました。

NATOがなければ、場合によっては、東欧が次々と核武装するかもしれません。この議論も、今次露宇戦争がはじまったころ、わたしは何度かここでしましたが、反応があった記憶はないな。

まあ結局、マクロンが言っていることは、いかにもフランスらしい、クチさきだというのがわたしの診断です(ただし格好いいのでのせられてしまうヒトビトも多い)。

ハンガリーでは2022年4月に議会選挙があり、オルバン側が勝ちました。これも、選挙前から何度かわたしはここで取り上げていましたが、やはり反応があった記憶はないな。(ついでにいうと、この議会選挙については、朝日新聞の報道が、一般的なメディアの中では、いちばん詳しかった、わたしの読んだ限りでは)。

いまごろ何周遅れかでオルバンのことを知って、マクロンも含めてうわべだけみて賞賛している、ある意味素直なヒトビトをみると、日本が米国の家臣を脱する日は遠いとおもわざるをえません。

ハンガリーはハンガリー動乱の国です。そのとき、マンハッタン計画にも参加して米政府に発言権があったフォン・ノイマン(ハンガリー出身)は、ソ連に対する先制核攻撃を主張しています。ソ連(ロシア)に対する態度は国民の中でも鋭く対立しているのです。そしてオルバンもNATOやEUを脱退するとは決して言いません。そのあたりはトルコにも似ています。こういうことをよく考えたらどうでしょうか。

なお、サムライについては、武を重んじ、その中にも倫理があり、その中で成長するという伝統が今も受け継がれていることを示しているとおもいます。囚人や少数民族を使い捨てにしているロシアにそういう意味で武を重んじる伝統なんかあるのかな。

No.10 13ヶ月前

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