りゃん のコメント

露宇戦争の結末がどうなろうと、今後の世界では、たとえば核兵器禁止条約のような動きは一気に冷え込むだろう。日本でも、熱心に運動するひとびとは残るだろうが、「提唱していたのに一気にロシアによる核恫喝を認めたヒトビトがいるではないか。条約も、提唱者もまったく信用できない」と反論されておしまいだ。侵略戦争は侵略戦争だし、虐殺は虐殺だ。そして国際法違反は国際法違反であり、そこに情実をからめて理解している規範意識のズレたヒトビトに公に出る幕はないだろう。国連は役に立たないことが証明され、いままでさんざん利用してきた中国にとっても、重荷になっていくのではないか。

欧州の非加盟国のあいだでNATO加盟の動きは強まるだろう。すでにフィンランドやスウェーデンの加盟に向けた具体的な動きがとりざたされているが、仮にそれが今回実現しなかったとしても、モーメントは強く残るだろう。

しかしそれが長続きするかどうかは、今後の米しだいだ。さらに米露関係、米中関係しだいだ。結局、どの国も核兵器をもつしかないということが結論的に承認されることになるかもしれない。。雲行きによっては、東欧中欧の国々がつぎつぎに核兵器をもつにいたるだろう。アフリカに売り込む国々もあらわれるだろう。

そういうのが「良い世界」とはわたしにはどうしてもおもえないが、まあ以前の帝国主義時代とは多少ことなるのだろう。

日本でも、露などに侵略されないことが保証されるのならいっそNATOに加盟するかという議論がまず高まるのではないか。しかし、複雑な歴史を背負った欧州の安全保障の枠組みに日本がはいることはマイナスも多く、これは実現しないだろう。そのかわりに、たとえばAUKUSをアジア版のNATOに育てるという動きは高まるだろう。しかし結局はみずからの核をもつ(いわゆるシェアリングではなく)ことが必要だと強く意識されるようになるのではないか。そのとき(どこも敵であるが)いわゆるラスボスは米国であることが広く国民に共有されるであろう。

ただ、変化がはやければ、とても現実に議論が追いつかないだろう。そして実際に日本が侵略を受けた場合、高齢者福祉などまっさきに崩壊するだろうとおもう。

No.17 30ヶ月前

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