りゃん のコメント

ICCなどの仕組みは大国の横暴を牽制する方法として使いうるが、当のその仕組みから大国は逃れようとする。孫崎さんの今回の記事は、米国もそのひとつだというだけのことにみえる。そしてそれはもちろん昔からのことだ。大国はそういうものだ。

中国は国際海洋法裁判所の出した南シナ海についての判決を無視しているし、ウイグル等を侵略している。ロシアは今回も、国連憲章という最高の国際法を無視して大規模な侵略戦争と大虐殺をおこなっている。

そして孫崎さんはロシアを実質的に追認している。

「なぜイラク侵略を批難しないのにウクライナ侵略を批難するのか」孫崎さんはツイでもこの趣旨をおっしゃっている。今回記事もその趣旨であろう。しかし孫崎さんたちは、ウイグル侵略もチェチェンやシリアでの大虐殺も批難してこなかった。

そのこと以上に重大なのは、孫崎さんたちは、今後、米国の侵略を決して批難できないだろうということだ。今回のこれほどあからさまなロシアによるウクライナ侵略と大虐殺を批難しないのなら、もう孫崎さんたちには米国を批判する資格もない。

わたしには孫崎さんの「柱」が「反米」以外に見えない。キッシンジャーにしてもミアシャイマーにしても、要するに大国間のバランス・オブ・パワーを「柱」にしている。しかしそれは「リベラル」のよってきた立場ではない。たとえば孫崎さんは「核兵器禁止条約」を促進しておられたとおもうが、核恫喝を公然とおこなったロシア寄りの立場のひとが「核兵器禁止条約」などを促進しても、もはや説得力はない。

No.18 30ヶ月前

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