りゃん のコメント

昨日書いたわたしの引用した戦況認識と基本的に一致するとおもう。
https://ch.nicovideo.jp/magosaki/blomaga/ar2086069/41
議論の方向に賛成だ。

米国はロシアの出方を戦前から正確に予測していた。しかも、それを世界に広報していた。たとえば、ロシアの宣伝攪乱操作もあったのだろう、多くのヒトビトがロシアの侵攻はないとおもっていたときに、侵攻の日にちまでほぼ当ててブリンケン・ラブロフ会談を侵攻が決まっているからと中止した。たんに武器だけではなく、米国からの情報がウクライナ側を有利に進ませているのだろう。これは今後もかわらない。

ダメを押したのが中国が頼りにならなかったことだ。バイデン・習会談が今夜あるそうだが、あるということは、米国のほぼ考える線で、はなしがまとまったのだろう(取引材料に台湾がなってなければいいのだが)。

孫崎さんが書いているように、「ウクライナで勝利はない」「米国はこの紛争の長期化を狙っている」。これを前提として、プーチンが判断を間違えないことを望む。ガス遮断や戦線拡大といった手段はとらないだろう。これをやればロシア国内的にもNATO諸国とも対立は決定的になり、プーチンは生命が確実に危ない(すでに危ないとおもわれるが)。ひとつ可能性があるのは毒ガスで、これはシリアでアサドとともに使った前歴がある(わたしがここに長くいるきっかけとなったできごとでもあり、ある意味個人的になつかしいが、いま深入りするつもりはない)。

ロシアは敗戦しても、核保有国だから、日本の敗戦のような占領・GHQということにはもちろんならないが、もはやNATO問題でも東方問題でもそうとうの妥協をしいられるだろう。しかしとにかく一応の恰好をつけることはできる。「敗戦」後も、核保有国で安保理常任理事国なのだから使える外交資産は十分ある。米英も深追いはせず、「プーチン後」の工作を活発化させるにとどまるとおもう。

孫崎さんが
確かに、米国はウクライナに中距離・短距離弾道ミサイルを配備する可能性はあるであろう。それにより、核兵器のバランスはロシアの不利が生ずる。だがそれは認識の問題で、そのこと自体が核兵器の攻撃が現実に生ずることを意味しない。
と書いていることは注目すべきだと感じる。これはNATO東方拡大反対とは異なる方向性のはなしだ。
わたしは、中国や北朝鮮から核兵器で狙われていることには痛痒を感じないように見えるヒトビトが、NATO東方拡大反対していることには前から違和感を感じていた。しかもロシアは日本と違って打ち返す手段があり、それもキューバ危機のころよりははるかに遠方から確実にうつことができる。NATOがすぐ傍まで来ていようと、うたれたらうちかえせばいいのだ、地球のどこからでも。

なお、外国の報道や論評もいいが、朝日新聞もいい記事をのせている。
https://www.asahi.com/articles/ASQ3K5PXVQ3HUHBI01D.html

No.27 31ヶ月前

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