1945年2月にスターリンは米英両首脳とヤルタ会談で対日参戦の見返りに千島列島をソ連領にする協定(極東密約)を結んだ。ソ連は条約期限直前の8月9日に参戦し、日本がポツダム宣言を受諾した8月14日以降も侵攻した。降伏文書署名9月2日を過ぎても侵攻し5日までに4島を占領した。中立条約を無視し降伏後も侵攻し占拠した。 英国の見解 英国秘密文書が判明。46年2月英国からの公電では「極東秘密は連合国首脳が交わした軍事協定にすぎず当事国(日本)が関与しない領土の移転は国際法上根拠がない。 米国の見解 1956年のダレスの見解とエマニュエルの見解に齟齬はない。領土帰属問題は未決着。 日本の見解 日本政府は「当時の連合国(米英ソ)の首脳間で戦後処理方針を述べたもので、領土問題は最終決定していない。当事国である日本が参加していない協定には日本は拘束されない。 私は、領土問題は未決着と見るのが妥当と見ています。 未決着であるから1956年に外交交渉が行われたとみています。決着していれば帰属問題を話し合う余地がないでしょう。
チャンネルに入会
フォロー
孫崎享チャンネル
(ID:18367902)
1945年2月にスターリンは米英両首脳とヤルタ会談で対日参戦の見返りに千島列島をソ連領にする協定(極東密約)を結んだ。ソ連は条約期限直前の8月9日に参戦し、日本がポツダム宣言を受諾した8月14日以降も侵攻した。降伏文書署名9月2日を過ぎても侵攻し5日までに4島を占領した。中立条約を無視し降伏後も侵攻し占拠した。
英国の見解
英国秘密文書が判明。46年2月英国からの公電では「極東秘密は連合国首脳が交わした軍事協定にすぎず当事国(日本)が関与しない領土の移転は国際法上根拠がない。
米国の見解
1956年のダレスの見解とエマニュエルの見解に齟齬はない。領土帰属問題は未決着。
日本の見解
日本政府は「当時の連合国(米英ソ)の首脳間で戦後処理方針を述べたもので、領土問題は最終決定していない。当事国である日本が参加していない協定には日本は拘束されない。
私は、領土問題は未決着と見るのが妥当と見ています。
未決着であるから1956年に外交交渉が行われたとみています。決着していれば帰属問題を話し合う余地がないでしょう。