>>407 ウリジンのメチル化の修飾をしないと細胞内に入ってもウイルスのタンパクを作られる前に自然免疫が反応して駆逐されるからですよ。これだと免疫応対反応が起きません。また長寿命mRNAといっても細胞内では異物ですので、遺物であるRNAなどの核酸は細胞内にあるリソソームによって分解されます。このホームページで紹介されていますよ。(https://www.ncnp.go.jp/press/press_release121206.html) 血栓ができることと、その部分にSタンパクがあることは必ずしも一致していません。現に新型コロナウイルス感染症の方が深部静脈血栓症になることがありますが、別にその血管にウイルスが感染したわけではなく、感染したことによるサイトカインなどの影響であると思います。 ちなみに、ウリジンのメチル化についてはmRNAワクチンの仕組みを解説している日本RNA学会のこのページで詳しく説明しています。(https://www.rnaj.org/component/k2/item/855-iizasa-2)このページではワクチンの問題点の中で自己免疫疾患について言及されております。自己免疫疾患とは関節リウマチとか膠原病を思い浮かべると思いますが、今回のワクチン起因性免疫性血栓性血小板減少症も広い意味での自己免疫疾患ですので、注意が必要であることは変わりありません。 以下、抜粋 RNAを脂質キャリアに入れて細胞へ導入する。この技術は、我々がsiRNAなどでルーチンに使っている技術である (Lipofection)。このsiRNAをmRNAにすれば、Lipofection法により細胞質でタンパク質を作ることができる。だが、通常の実験ではmRNAの遺伝子導入はほとんど行われない。mRNAは極めて壊れやすいからだ。また逆に大量のRNAが一度に細胞に入った場合、そのRNAはウイルスなどに由来する異常なRNAとして細胞に認識されてしまい、Toll様受容体 (TLR) の活性化を引き起こす (自然免疫と呼ばれる)。つまり、免疫を活性化するのに必要な量のウイルスタンパク質が作られる前に、その細胞は死んでしまうことになる。もちろん大量のmRNAを作った場合、コストは莫大なものになる。したがって、mRNAワクチンはユニークなアイデアだが、実用化には多くのブレイクスルーが必要とされた。 1つ目のブレイクスルーは、核酸修飾を受けたRNAは、TLRと反応しにくいという発見である2。TLRの中の核酸受容体は、RNAウイルスの感染を感知するシステムである。RNAウイルスは感染後大量のRNAを産生するので、核酸修飾が追いつかず、ウイルス感染細胞では未修飾なRNAが大量に産生されていると思われる。興味深いことに、RNA修飾とタンパク産生について細かく解析すると、ウリジンをシュードウリジンに変更すればタンパク質を多く産生することができ3、更に、1メチルシュードウリジンに変更すれば、元のRNAの数十倍ものタンパク質を作り出すことができる4。このことは、少量のRNAでもタンパク質を効率よく細胞に作らせることが可能になったことを意味する。 抜粋終了 メチルシュードウリジンがいわゆるメチル化ということです。 番号は参考文献の番号です。ちなみに番号と参考文献は下記の通りです。 2. Karikó K et al. Immunity. 2005 Aug;23(2):165-75. 3. Karikó K et al. Mol Ther. 2008 Nov;16(11):1833-40. 4. Andries O et al. J Control Release. 2015 Nov 10;217:337-44.
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小林よしのりチャンネル
(ID:66503903)
>>407
ウリジンのメチル化の修飾をしないと細胞内に入ってもウイルスのタンパクを作られる前に自然免疫が反応して駆逐されるからですよ。これだと免疫応対反応が起きません。また長寿命mRNAといっても細胞内では異物ですので、遺物であるRNAなどの核酸は細胞内にあるリソソームによって分解されます。このホームページで紹介されていますよ。(https://www.ncnp.go.jp/press/press_release121206.html)
血栓ができることと、その部分にSタンパクがあることは必ずしも一致していません。現に新型コロナウイルス感染症の方が深部静脈血栓症になることがありますが、別にその血管にウイルスが感染したわけではなく、感染したことによるサイトカインなどの影響であると思います。
ちなみに、ウリジンのメチル化についてはmRNAワクチンの仕組みを解説している日本RNA学会のこのページで詳しく説明しています。(https://www.rnaj.org/component/k2/item/855-iizasa-2)このページではワクチンの問題点の中で自己免疫疾患について言及されております。自己免疫疾患とは関節リウマチとか膠原病を思い浮かべると思いますが、今回のワクチン起因性免疫性血栓性血小板減少症も広い意味での自己免疫疾患ですので、注意が必要であることは変わりありません。
以下、抜粋
RNAを脂質キャリアに入れて細胞へ導入する。この技術は、我々がsiRNAなどでルーチンに使っている技術である (Lipofection)。このsiRNAをmRNAにすれば、Lipofection法により細胞質でタンパク質を作ることができる。だが、通常の実験ではmRNAの遺伝子導入はほとんど行われない。mRNAは極めて壊れやすいからだ。また逆に大量のRNAが一度に細胞に入った場合、そのRNAはウイルスなどに由来する異常なRNAとして細胞に認識されてしまい、Toll様受容体 (TLR) の活性化を引き起こす (自然免疫と呼ばれる)。つまり、免疫を活性化するのに必要な量のウイルスタンパク質が作られる前に、その細胞は死んでしまうことになる。もちろん大量のmRNAを作った場合、コストは莫大なものになる。したがって、mRNAワクチンはユニークなアイデアだが、実用化には多くのブレイクスルーが必要とされた。
1つ目のブレイクスルーは、核酸修飾を受けたRNAは、TLRと反応しにくいという発見である2。TLRの中の核酸受容体は、RNAウイルスの感染を感知するシステムである。RNAウイルスは感染後大量のRNAを産生するので、核酸修飾が追いつかず、ウイルス感染細胞では未修飾なRNAが大量に産生されていると思われる。興味深いことに、RNA修飾とタンパク産生について細かく解析すると、ウリジンをシュードウリジンに変更すればタンパク質を多く産生することができ3、更に、1メチルシュードウリジンに変更すれば、元のRNAの数十倍ものタンパク質を作り出すことができる4。このことは、少量のRNAでもタンパク質を効率よく細胞に作らせることが可能になったことを意味する。
抜粋終了
メチルシュードウリジンがいわゆるメチル化ということです。
番号は参考文献の番号です。ちなみに番号と参考文献は下記の通りです。
2. Karikó K et al. Immunity. 2005 Aug;23(2):165-75.
3. Karikó K et al. Mol Ther. 2008 Nov;16(11):1833-40.
4. Andries O et al. J Control Release. 2015 Nov 10;217:337-44.