日本の首相は、自民党内の派閥闘争の中で選択されるが、その選択闘争の中で、米国がどのような段階でどのようにして介入してくるかということでしょう。 重要視する点は、当然のことながら 第一は、自民党か、共産党以外の野党のばあい保守系かどうか 第二は、米国に対してどのような発言と行動をしているか。 など基本的には、米国に対する友好度が焦点になるのでしょう。 このような視点で見ると最近では、福田康夫元首相が、記者相手に、切れたような発言をのこして退陣したのが記憶に新しい。当時は安全保障面での米国の要求に応じることができず、投げ出したというのが的を得た言葉なのでしょう。 民主党政権の鳩山、菅元首相は在任中圧力が常にかかり、投げ出したというのが実態を的確に表現したことばなのでしょう。この後の小泉、安倍首相は米国の首脳とは良い関係を築いたが、実務者の間では米国の不満がたまり、退陣せざるを得ない状況に置かれた。 対中国の軍事力強化の要請に日本は答えられなかったことが、米国の不満になっていることの裏返しといえる。今回の首脳会談は、日本の態度が米国に向いているのか、中国と天秤にかけているのかが明確に問われており、逃げ道がなくなっている。施政権を持っている日本が具体的に尖閣にどのような施設を作るかが問われているのでしょう。施設を造らなければ、中国に「いつでも尖閣に中国の施設を作ってください」といっているようなものです。
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孫崎享チャンネル
(ID:18367902)
日本の首相は、自民党内の派閥闘争の中で選択されるが、その選択闘争の中で、米国がどのような段階でどのようにして介入してくるかということでしょう。
重要視する点は、当然のことながら
第一は、自民党か、共産党以外の野党のばあい保守系かどうか
第二は、米国に対してどのような発言と行動をしているか。
など基本的には、米国に対する友好度が焦点になるのでしょう。
このような視点で見ると最近では、福田康夫元首相が、記者相手に、切れたような発言をのこして退陣したのが記憶に新しい。当時は安全保障面での米国の要求に応じることができず、投げ出したというのが的を得た言葉なのでしょう。
民主党政権の鳩山、菅元首相は在任中圧力が常にかかり、投げ出したというのが実態を的確に表現したことばなのでしょう。この後の小泉、安倍首相は米国の首脳とは良い関係を築いたが、実務者の間では米国の不満がたまり、退陣せざるを得ない状況に置かれた。
対中国の軍事力強化の要請に日本は答えられなかったことが、米国の不満になっていることの裏返しといえる。今回の首脳会談は、日本の態度が米国に向いているのか、中国と天秤にかけているのかが明確に問われており、逃げ道がなくなっている。施政権を持っている日本が具体的に尖閣にどのような施設を作るかが問われているのでしょう。施設を造らなければ、中国に「いつでも尖閣に中国の施設を作ってください」といっているようなものです。