菅首相は国会で、野党議員の追及に対し「官僚の人事を決める際、自分は「感情」ではなく、あくまで「政策」で判断してきたと、色をなして反論していた。 しかし、その「政策」なるものも、当然のことながら複数の案が考えられ、そのうちからどれを選ぶか。人によって考え方は様々。客観的にどれが正しく、どれが間違っていると一概には決めずらいのが普通である。菅氏の選んだ政策がだけが唯一正しく、他は間違っていると、一概に決めつけられない。 そもそも政策を議論する場合、数ある政策の中からどの政策採用すべきか、皆で十二分に議論を尽くす必要がある。もし上司が最初から自分の案だけが正しく、他は間違いであるとし、それを主張する部下を遠ざけると、部下はもう上司のイエスマンである以外に居られなくなってしまう。 最終的に採用される政策案は一つであっても、それに至るまでの段階こそが重要であって、最初から異論を許そうとしない菅氏のやり方は明らかに間違っている。
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孫崎享チャンネル
(ID:30578355)
菅首相は国会で、野党議員の追及に対し「官僚の人事を決める際、自分は「感情」ではなく、あくまで「政策」で判断してきたと、色をなして反論していた。
しかし、その「政策」なるものも、当然のことながら複数の案が考えられ、そのうちからどれを選ぶか。人によって考え方は様々。客観的にどれが正しく、どれが間違っていると一概には決めずらいのが普通である。菅氏の選んだ政策がだけが唯一正しく、他は間違っていると、一概に決めつけられない。
そもそも政策を議論する場合、数ある政策の中からどの政策採用すべきか、皆で十二分に議論を尽くす必要がある。もし上司が最初から自分の案だけが正しく、他は間違いであるとし、それを主張する部下を遠ざけると、部下はもう上司のイエスマンである以外に居られなくなってしまう。 最終的に採用される政策案は一つであっても、それに至るまでの段階こそが重要であって、最初から異論を許そうとしない菅氏のやり方は明らかに間違っている。