先日のゴー宣道場でよしりん先生が「森喜朗発言は女性蔑視ではない。」と擁護されたので、全文を何度も読みました。 オリンピック組織委員会の女性理事を褒めるのにラグビー協会の女性理事を引き合いに出したことには、 過去に親から何度も似たようなことをされて嫌な思いをした経験があるため引っ掛かりを覚えましたが、 よしりん先生が仰る通り、発言内容は女性蔑視と判断できるものではありませんでした。 にも関わらず、マスコミがこれを取り上げたのは、これが視聴者受けしやすいネタと判断したためと考えられます。 先日、倉持弁護士が出演したニュース番組「ABEMA Prime」で平石アナウンサーが「まん延防止等重点措置」について 「説明するのに時間がかかったりするのもあって、ニュースで扱いづらい。」と発言したそうで、マスコミは常に 視聴者受けしやすいネタを求めていることが伺えます。 今回の森喜朗発言に女性蔑視と誤解させるような報道をしたのも、視聴者受けが狙いで、 この一年、モーニングショーをはじめマスコミ各社は新型コロナウイルスを恐怖のウイルスだと過剰に煽って 命を守れと散々吹聴してきたのに、守る対象のはずの高齢者である森喜朗氏に矛先を向けたのが何よりの証です。 そうでなければ、よしりん先生が仰っているように、あくまで発言内容が女性蔑視だから批判したと言うなら、 今まさに自粛生活などで蔑ろにされている女性の人権を守れと主張しなければ辻褄があいません。 もっとも、経済の自粛を散々呼びかけてきた張本人のマスコミがそんなことをしたら一斉に非難を浴びるので、 今さらそんな軌道修正ができると思えません。 しかし、それ以上に恐ろしいのは、マスコミの内容をぼかした報道を多数の人が疑いもせずに賛同して 辞任に追い込むまで批判を浴びせたことです。今回のマスコミの報道が自分達に向けられないとも限らないのに、 森喜朗叩きに参加したことに、自分達さえ良ければいいという自己中心的な考えが透けて見えて、日本はこの先 どうなってしまうのかと不安が増してしょうがありません。 木蘭さんの実体験を織り交ぜながら書かれたゴー宣道場の感想は理論と経験がバランスよく表現されていて、 頷くことばかりでした。これを読んで、金塚弁護士の発言を思い返すと、法律というドライになりがちな言葉を扱う 専門分野に携わっているせいか、理念に寄っているように見受けられました。 法治国家は憲法や法律が基本ですが、相手の言葉をどういう意図を持って発言されたのか、行間などを読んで 検証せずに字面だけで判断してしまうと瞬く間に人治国家になってしまいます。 自分の経験と理論のバランスを常に取りながら考えることの難しさを感じました。
チャンネルに入会
フォロー
小林よしのりチャンネル
(ID:18084514)
先日のゴー宣道場でよしりん先生が「森喜朗発言は女性蔑視ではない。」と擁護されたので、全文を何度も読みました。
オリンピック組織委員会の女性理事を褒めるのにラグビー協会の女性理事を引き合いに出したことには、
過去に親から何度も似たようなことをされて嫌な思いをした経験があるため引っ掛かりを覚えましたが、
よしりん先生が仰る通り、発言内容は女性蔑視と判断できるものではありませんでした。
にも関わらず、マスコミがこれを取り上げたのは、これが視聴者受けしやすいネタと判断したためと考えられます。
先日、倉持弁護士が出演したニュース番組「ABEMA Prime」で平石アナウンサーが「まん延防止等重点措置」について
「説明するのに時間がかかったりするのもあって、ニュースで扱いづらい。」と発言したそうで、マスコミは常に
視聴者受けしやすいネタを求めていることが伺えます。
今回の森喜朗発言に女性蔑視と誤解させるような報道をしたのも、視聴者受けが狙いで、
この一年、モーニングショーをはじめマスコミ各社は新型コロナウイルスを恐怖のウイルスだと過剰に煽って
命を守れと散々吹聴してきたのに、守る対象のはずの高齢者である森喜朗氏に矛先を向けたのが何よりの証です。
そうでなければ、よしりん先生が仰っているように、あくまで発言内容が女性蔑視だから批判したと言うなら、
今まさに自粛生活などで蔑ろにされている女性の人権を守れと主張しなければ辻褄があいません。
もっとも、経済の自粛を散々呼びかけてきた張本人のマスコミがそんなことをしたら一斉に非難を浴びるので、
今さらそんな軌道修正ができると思えません。
しかし、それ以上に恐ろしいのは、マスコミの内容をぼかした報道を多数の人が疑いもせずに賛同して
辞任に追い込むまで批判を浴びせたことです。今回のマスコミの報道が自分達に向けられないとも限らないのに、
森喜朗叩きに参加したことに、自分達さえ良ければいいという自己中心的な考えが透けて見えて、日本はこの先
どうなってしまうのかと不安が増してしょうがありません。
木蘭さんの実体験を織り交ぜながら書かれたゴー宣道場の感想は理論と経験がバランスよく表現されていて、
頷くことばかりでした。これを読んで、金塚弁護士の発言を思い返すと、法律というドライになりがちな言葉を扱う
専門分野に携わっているせいか、理念に寄っているように見受けられました。
法治国家は憲法や法律が基本ですが、相手の言葉をどういう意図を持って発言されたのか、行間などを読んで
検証せずに字面だけで判断してしまうと瞬く間に人治国家になってしまいます。
自分の経験と理論のバランスを常に取りながら考えることの難しさを感じました。