Dr.U のコメント

>>288
Kazuさま
 ご多忙の中、ていねいな説明をしていただき、ありがとうございます。とても勉強になります。
 死亡原因について、いろいろと難しい問題があるという点、了解いたしました。
 Kazuさまの説明をふまえると、ひとまず以下のようなことが言えるでしょうか。
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 インフルエンザの場合は、持病・基礎疾患のある人が罹って、そのコンビネーションによって亡くなった場合、多くの場合はそれは「非インフルエンザ死」と、死亡診断書を作成する医師によって判断される。死亡診断書のⅠ欄に、インフルエンザという言葉が記されることは、比較的少ない。
 逆に、新型コロナの場合は、同様のコンビネーションによって亡くなった場合、「コロナ死」と判断されてしまうことが多い。Ⅰ欄に新型コロナと記されることが、比較的多くなる。

 いずれ近いうちに「人口動態統計」には、2020年2月〜2021年1月の新型コロナの「直接死」として、6000人ほどの数字が記載される可能性が高く、その場合は結果として、《インフル直接死の3千》に対して《新コロ直接死は6千》という形で、見かけ上は新型コロナの直接死の方が多くなってしまう。
 そうではあるが、これは現場の医師の主観(バイアス)によるもので、恣意的なところがある。これをもって即座に、新型コロナの方がインフルよりも多くの人の命を奪う、ということにはならない。

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 まずは、このようにまとめておいて、今後、この問題について自分でさらに考察を進めていきたいと思います。当座、自分の中で最も大きな問題は、次の点です。

・新型コロナ死者の総報告数(速報値)には、①直接死、②間接死、③検査陽性と出ただけで実際はコロナとは関係ない死、の三つが含まれているが、埼玉県や福岡県の報告を見るとこの③は20%前後になる可能性がある。このように総報告数の中で③だけでも20%前後という見解と、総報告数の中で②と③が占める割合は5%であるという見解のギャップを、どう考えるべきか。
・アメリカでは総報告数のうち、①直接死は6%に過ぎないとも指摘されている。一方、日本の①が95%であるとすれば、こうした海外の報告例とのギャップは、今後、問題にされていくのか、何らかの形で是正されていくのかどうか。

 ひとまず、このあたりでしょうか。丁寧なコメントを頂いたこと、いまいちど、御礼を申し上げます。
 ウサギより
 

No.294 38ヶ月前

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