格差社会に対しての取り組みも大切であるが、世界は「ルールなき群雄割拠の時代に向かうのか」というテーマでロシアで開催されたシンクタンク報告が、日本にとっても無視できない問題ととらえるべきでしょう。プーチン大統領が出席するなかでロシア保養地ソチで発表された。出席した米欧の学者や外交官から異論が出なかった。 日本が憲法前文で、「ルールに基づく自由で公正な秩序継承と発展を目指す」とうたっているが、国際社会は国家主義の発揚が重視される中で、特に中国の動向は日本との温度差が大きくなっている。 新しい秩序は、中国の覇権主義によって明確化できる。巨大経済圏「一帯一路」によって勢力権を広げると同時に技術革新を国家規模で進め、AIと5G移動通信システムを汎用化しウイグル地区で街頭に監視カメラを設置し、ウイグル人の自由を奪っている。この中国式システムをアジア、アフリカ、中東の権威主義国に輸出している。 中立国のスイスをはじめ主要国の核シェルターの普及率は、日本人の平和ボケを如実に示している。スイス100%、イスラエル100%、ノルウエー98%、アメリカ82%、ロシア78%、イギリス67%、シンガポール54%、日本0.02%で、戦争に対する防御姿勢は見習うべきでしょう。 尖閣諸島日本領海を侵害する中国の動向については、常時対処しなければ、取り返しのつかないことになるのでしょう。憲法が実質的に無力化している現実に真摯に向き合うべきです。
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孫崎享チャンネル
(ID:18367902)
格差社会に対しての取り組みも大切であるが、世界は「ルールなき群雄割拠の時代に向かうのか」というテーマでロシアで開催されたシンクタンク報告が、日本にとっても無視できない問題ととらえるべきでしょう。プーチン大統領が出席するなかでロシア保養地ソチで発表された。出席した米欧の学者や外交官から異論が出なかった。
日本が憲法前文で、「ルールに基づく自由で公正な秩序継承と発展を目指す」とうたっているが、国際社会は国家主義の発揚が重視される中で、特に中国の動向は日本との温度差が大きくなっている。
新しい秩序は、中国の覇権主義によって明確化できる。巨大経済圏「一帯一路」によって勢力権を広げると同時に技術革新を国家規模で進め、AIと5G移動通信システムを汎用化しウイグル地区で街頭に監視カメラを設置し、ウイグル人の自由を奪っている。この中国式システムをアジア、アフリカ、中東の権威主義国に輸出している。
中立国のスイスをはじめ主要国の核シェルターの普及率は、日本人の平和ボケを如実に示している。スイス100%、イスラエル100%、ノルウエー98%、アメリカ82%、ロシア78%、イギリス67%、シンガポール54%、日本0.02%で、戦争に対する防御姿勢は見習うべきでしょう。
尖閣諸島日本領海を侵害する中国の動向については、常時対処しなければ、取り返しのつかないことになるのでしょう。憲法が実質的に無力化している現実に真摯に向き合うべきです。