くりんぐ のコメント

ライジング配信ありがとうございますvv

木蘭さんの「トンデモ見聞録」、第139回「人にはいろんな生きざまがあるという話2」について。
極妻さんはすごく筋の通った人だなと感じました。ヤクザの世界の後ろ暗い部分を、闇を分かっているがゆえの、潔さ。
世間知らずの清廉潔白な正義の味方面してる方々より。はるかに好感が持てます。
実際のところ、悪人を相手にするほうが気が楽だしやすいと言えます。悪人は「自分は決して正しくない」と分かっているのですから。
善人は「自分は完全に正しい」と信じ、疑うことなどありません。善意を盾に、相手に反論を許さない。善意がときに悪意よりも恐ろしい凶器となる所以です。

今の日本社会がクリーンさを執拗に求めている様は、小野不由美さんの十二国記シリーズに出てくる峯王・仲韃と似ていると感じました。仲韃は「その者が自分に見せる態度、聞かせる言葉が正義に適っていれば、それでその者は潔白だと思い込んでしまうところがおありだった。自身が表が潔白ならば裏もそうに違いない、と思い込んでしまわれるような人の好いところがおありだった」と家臣に評されていました。
それゆえに仲韃は一分の汚れもない国を作ろうとして、些細な汚れすらも許せなくなり、親の看病のために収穫前の畑を離れただけで死刑、髪飾りをつけて出かけただけで死刑にされ、60万人もの民が殺されるにまでなっていまいました。
小さな過ちすらも許せない完全に穢れのないクリーンな世界を追い求めた結果の大虐殺。
正義は悪よりはるかに暴走しやすく、ブレーキがほぼ効かない。性質の悪い存在です。

No.97 63ヶ月前

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