しんちゃん のコメント

どもー、男の楽園・泌尿器科の医者です(笑)

もくれん先生。医療界のテーマを取り上げてもらってありがとうございました!

おっしゃる通り、「公平」にしたから全てが解決しないというのは確かです。僕は免許取得後16年目の医者ですが、さすがに「女性が減点される」って噂はなかったですが(苦笑)、僕が受験する時から「三浪以上になると急に合格しにくくなる」という、暗に点数操作があるような噂は流れていました。でもそれは「ある程度で合格できない人間を諦めさせて、他の仕事に目を向けさせるため」なのかなと思っていました。実際医者や弁護士を諦められなくてずっと多浪を繰り返し、社会に復帰できなくなるような半分ニートみたいになる人が存在してます。

でもよくよく考えると、こういうのは「ウチはこういう方式で募集する、加点減点はこのように行う」ってことをオープンにしていないと不公平だとは思いますね。もしそういう方式なら諦めて別の学校受けていたって人間の機会を奪うことになるし、そこが詐欺的だと言われるとそれは間違い無いのかなと。


実際、眼科、精神科、皮膚科(美容メイン)が女性には人気だし、片手間でテレビに出てるようなヤツがいるもんだから、外科系で一生懸命女医で頑張ってる人達が完全に割りを食ってます。「男の二倍くらい動けないと認められない」と言ってた同期の女医を思い出します。

僕は現在は医局人事を抜けて医者と事務方複数で在宅医療を中心に法人を運営しているのですが、僕らみたいな零細企業だと特にその男女差は感じますし、だいたい待遇や何やらでトラブるのは女医なんですよ(苦笑)

100人いて、1,2人急にやめたり使い物にならなくても何とかカバーも利きますが、5,6人でやってるとこで急に1人辞めたらいきなり経営危機です(苦笑)個人的な感覚ですけど、やはりお嬢さんが多いので、チヤホヤされたりするのが当然と思っているプライドの高い人間が結構な割合でいるのは間違いないので、「そんなことで揉めるなよ」ってことでスタッフや患者さんと揉めるパターンが非常に多い印象です。まぁでも男でもクズみたいなコミュ障はいるので、ちょっと僕の偏見があるかもしれません!

よしりん企画でポカQさんとトッキーさんが女性で、生理周期とか恋愛、妊娠、出産で仕事にむちゃくちゃムラが出たりしたら、やはりよしりん先生はイライラすると思うのです(笑)

僕個人としては男の方が望ましい職場、女の方が望ましい職場ってのがあるのは現実だと思います。

でも例えば泌尿器科は確かに圧倒的に男が多いですけど頑張ってる女医はいるんですよ!また、女性が泌尿器科疾患抱えることは当然あるわけであって、そういう人に熱烈な信頼を得たりとかもするわけです(泌尿器科ってのは何も性感染症とかチンチンとかタマタマだけを扱うのではなく、腎臓、膀胱、前立腺など体の内部にある臓器の癌や結石、はたまた子供の先天奇形など他の仕事の方が多いのです!、笑)そういう頑張ってる人もいることは世間にも分かって頂きたいなー。

もう一つ専門家の端くれとして言っておきたいのは、そもそも医者の仕事をするシステムを全く改善させておらず、現場の頑張りに任せて今まできていることが女性の働きにくい環境を作っているのだと思います。医者ってお金結構もらってそうに思われてますが、実はそうでもなく、勤務医は特にですが、ベースの給料が低いのを当直やら何やらのバイトでカバーしていることが多いのです。

もし、今より医者の数を充実させて仕事を割合を減らすことは一つの考えですが、それを行うと勤務医の給与がべらぼうに安くなり、恐らくですが医者をやりたい人間がかなり減ると思います(苦笑)今の待遇を維持して増やすとなるととんでもない負担が国と国民にかかりますからねぇ。

やはり個人的には、国民全体に「今後の医療のあり方」や「死生観」に対する関心が低いのだと思うんです。世界最高水準の医療レベルは維持してちゃんと対応してほしいのに、負担が増えるのはイヤ、これだけです。これには医療従事者としてはむちゃくちゃイライラしてます(笑)

例えば高齢が原因で食事ができなくなった人の栄養の維持に関わる医療行為は、僕は将来的に自費にするべきと考えていますが、こういうことを言うと「高齢者は死ねというのか!」「人でなし!」とか言われがちです。

欧米ではこういった人達に点滴をすることは虐待と考えられている国もあり、日本が極めて独特の医療観を持っていることに気付かんとあかんと思うんです。

モノも言えない管だらけの老人にひたすら濃厚な、非建設的な医療行為でもやった分だけ儲けになるというこの国の医療システムは国民皆保険制度の闇の部分なのかなと。

この辺は立憲主義と同じで、教育と啓発の問題もあると思っているので、今こういう事を問題提起できるべく心ある人間と密かに活動している最中です。日本では実は「自然死」が困難になっている現実を皆さんに知ってもらいたいですね。

自分の息子が医者になりたいと言っていますが、「この仕事にすごく興味があって好きだというなら止めないが、結構儲かるとか地位名誉目的なら絶対やめとけ、割りに合わないから」と言ってます。


一度道場でも「医療のあり方」とか「死生観」をテーマにしてもらえたら嬉しいですねー!長々とすいませんでしたー!

No.18 76ヶ月前

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