りゃん のコメント

>>9
>>慰安婦問題と同じように少女像問題がある。

おっしゃるとおりで、孫崎さんの言うがままに誘導されているコメントの多い中で慧眼だとおもいます。孫崎さんは意図的に無視していると私は見ています。

孫崎さんは「主要政策は選挙後変更されることは十分に想定される。特に政権交代があった時はそうである。」としるし、その実例としてTPPからの離脱、NAFTAからの離脱、そしてBrexitをあげています。しかしTPPは合意前でしたし、NAFTA離脱はまだどうなるかわからない話ですから、ここではBrexitと慰安婦合意を比較してみましょう。

読めばわかるように慰安婦合意には韓国側の義務もあります。その義務を韓国側ははたしていません(念のため言っておきますが、少女像の移転は努力義務です。しかしその努力すらしてないのです)。

それも文政権になってから翻したのではなく、前政権のときから一貫して義務をはたしていないのです。

Brexitの場合、英はEUに属している限りはEUの一員である義務を誠実に果たそうとしていたことでしょう。韓国とはぜんぜん違います。

また、離脱にともなっても英には義務が課せられます。一説によれば、EUに対して兆円単位の支払いを課せられるといいます。英はねぎりはするでしょうが、その交渉を避けたりはしていません。

この点、韓国は、合意を破棄ではなく継続するとしています。しかし日本側の義務履行は受け入れたのに、みずからの義務は過去に果たさず、現在も全く果たすつもりはありません。つまり合意継続とは、将来、100年後か、もしかしたら10000年後くらいには義務を果たすかもしれないという意味です。これによって、義務不履行を確定せず、義務不履行に浴びせられる非難をさけているわけです。比べるのも英に失礼な、悪辣としかいいようがないやりくちです。

問題は、孫崎さんが(たぶん知っていて)こういう無理な議論をしていることです。この点については、孫崎さんの思惑をはるかにこえて、日本国民が起こっていることをちゃんと理解しているのです。韓国を擁護するなとはいいませんが、もう少しスジの良い議論をしなければ、孫崎さん自身の評価が下がるだけでしょう。

ほかにも孫崎さんの出した論点にはいちいちコメントをつけようと思えばできますが、長くなるのでやめます。

結局のところ、しかし、どんな合意も、キャンセルできないものではないことは事実です。ただ、個人でも国でも、「合意はキャンセルできる」とうそぶくものには、それ相応の扱いが待っているだけのことです。

昨今の日本の世論を見ていると、多くの日本人が「それ相応の扱いをしよう」と決めたのだとおもおっています。若い世代ほどそういう意見が強いのですから、時間がたつにつれて、それは確かな世論になっていくでしょう。個人的には慶賀にたえません。

No.10 82ヶ月前

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