リボンの騎士 のコメント

「男性には女性を口説く権利がある」とし、また、「性的自由に、しつこい口説き(言い寄り)の自由は不可欠だ」と言います。互いを尊重したうえでの駆け引きや誘惑行為と、力や立場につけこみ、それを望まない相手に対してしつこく言い寄ること(つまりセクハラ行為)を同列に捉えて考えるのは違います。後者はただの暴力なのだから。そしてこう続きます。
「その自由に対して女性は、どのように対応するのか知らなければならない」
つまり彼女らは、決してその気にはなれないような男であっても、しつこく口説かれたり、触られたり、痴漢行為くらいは大目にみて、大袈裟に考えたり、グダグダ言ったりするな、うまく対処すればいいじゃないか、ということのようです。

またこの手合いかって思います。男尊女卑やセクハラに対して批判をする女性に、ミサンドリー(男性嫌悪)の烙印を押すなどの、名誉男性の常套手段をこれまでどれだけ見てきたことか。

名誉男性のひとりである杉田水脈議員は、さっそくこのLe Mondo紙の記事について、
【「セクハラ告発の行き過ぎは女性を保護が必要な子供におとしめること」 おっしゃる通り!セクハラ告発を過度に推し進める人達は、「男女平等」とか言いながら、「女性=弱者」を固定しているのがわからないのかな?】
とツイートしています。
わかっていないのは声明文の賛同者や杉田氏の方です。暴力はやめてくれと言っているだけのことが、なぜ”「女性=弱者」と固定することになる”のか。
声明文の賛同者である女優や作家らは、痴漢に遭遇することもなければ、卑劣なパワハラやセクハラを受けずに生きてこられた幸運な女性たちなのか、それか、たとえ彼女たちにもこれまでそういうことがあったとしても、私たちだってうまく対処してきたのだから、あなた方もそうすればいい、ということなのかもしれません。

以上のように、声明文はとても承服できないような内容が多いのですが、それでもLe Mondo紙にこのような声明文が発表されたのはおおいに意味のあることだと思っています。こういう意見も表立って出て議論になることで、あらためてわかることや見えてくるものがあり、何も起こらないより、半歩であったとしても人は前に進むことができるのではないかと思うからです。

No.131 84ヶ月前

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