>>111 リボンの騎士さん、こんにちは。お久しぶりです。お返事をありがとうございます。 何か誤解があるようですが…。前にもここで書きましたけど、私は今でも小林先生のファンですし、小林先生には本当に感謝しているのです。 今でも先生のお書きになるものは楽しみに読ませていただいていますし、「血眼になって反論の材料を探して」いるつもりもないです。 ただ、私は門弟だった時もそうでしたが、相手が誰だろうと、盲信したりはしないのです。「それはおかしい」と思ったらはっきりそう言います。 小林先生は小林先生、私は私です。 こういう性格のせいでいろんなところで衝突しますが、それは仕方ないと思っています。 ハリウッド映画などにも出演する俳優の浅野忠信さんが、インタビューで、 「主張しないといけないというのは学びました。日本の現場では若い頃に意見して怒られたこともあったから、言ってはいけないと思っていた」 とおっしゃっていて、なるほどなぁ、と思いました。(笑) >それほどまでに否定するご意見を持つのであれば、「わからないヤツが、さも知ったふうなことを言っている」と、相手にしなければいいではありませんか。なぜなら、男系維持とお考えの方なら、現状を維持すればよくて、ほぼ何もしなくていいのですから、反論はほうっておいてもたいして支障はないでしょうに。 前稿でも書きましたが、現在皇統が危機に瀕しているのは事実ですし、この度の天皇陛下の玉音放送も、そこを憂いてのものです。 現状を維持すれば何もしなくても男系維持も安泰ということにはならないと思います。 そこの危機意識は皆さんと共有しています。 >眼前に立ちはだかる巨大な山を動かさなければいけないのに 私がもっとも抵抗を感じるのは、このような考え方です。 眼前にたちはだかる巨大な山とは何のことでしょうか。 二千年間続いた皇室の伝統のことでしょうか。 巨大な山をなぜ「動かさなければ」ならないのでしょうか。 私の立場はむしろ、「山を動かそうなんてゆめゆめ考えてはならぬ」という立場です。 >だから、竹田個人の人格攻撃なんてしていないし、するはずがない。そんなやり方をしたところで山は動かないからです。そんなことは先生方が一番わかっておられるはず。 竹田氏のことをオウムになぞらえて「信用すべからざる人間だ」と喧伝するのは人格攻撃による印象操作ではないのでしょうか。 >小林先生は「男系でも女系でも、血脈自体は否定できない」とそのまま書いておられます。いっぽう竹田氏らが言っているのは「男系の血脈のみが尊い」でしょ? もっともshinkimuさんもそういうお考えのようなので、「それが何か?」というだけでしょうが。 竹田氏は「男系の血脈のみが尊い」と仰ったのでしょうか? それはどこでそう仰ったのでしょうか? 私は「男系の血脈のみが尊い」などとは決して思っておりません。 ここは大きな誤解だと思います。 皇統は「男系の血脈のみが尊く」「女系の血脈は卑しい」ので二千年間男系継承を続けてきたのではありません。 神話の時代からずっと、気の遠くなるような年月の中で、先祖代々ひたすら男系継承を続けてきたから、男系継承を続けてきたのです。 禅問答ではありません。 理由なんてないんです、それが伝統だからです。伝統というのはそういうもので、私はこの説明でいいと思うんです。 谷田川惣さんは、「皇統は万世一系である」の中でこう仰っています。 「保守主義というものは、現時点での不完全な己の理性を疑い、先人たちの叡智について謙虚に耳を傾けることである。」 朝生の中で、竹田恒泰さんが、「皇室典範を改正するなら、三百年先まで見据えた制度設計をしなければならない」と仰った時に 小林先生は「三百年先のことなんて分かるわけがないじゃないか」と仰いました。 三百年先がどうなるかなど、確かに誰にもわかるわけがありません。 人間の理性はどこまでいっても不完全なものだからです。 「女性尊重の時代に天皇陛下だけがそうならないというのはおかしい。時代遅れだ。」 二階大臣はこう仰ったわけですが、フェミニズムというのは西欧の進歩史観に基づく人間の理性主義です。 二千年続いてきた皇統をこの先幾千年も永続的に続けるためには、理性主義を基に制度設計を考えることはできないと思います。 >shinkimuさんの「さも尊皇の徒のふりをしながら、天皇陛下がお可哀想だと言うのは、皇室を解体しようとしているのに等しい」というご意見は、shinkimuさんが、この度の天皇陛下のお言葉が、陛下の「私」からくるお言葉だと思っているから、そういう考えになってしまうのでしょうね。 前述しましたように、この度の天皇陛下のお言葉は、陛下の「私」からくるお言葉だとは私も思っておりません。 未来を見据えた皇統の危機を深く憂慮してのものだと思います。 >百地氏のように、竹田氏のように、shinkimuさんのように、そんなことさえわからない、感じることができない人が少なからずいるから。はっきり言って、そこがわからなければ話になりません。それがわからないから、百地氏の言う「(陛下のお言葉に対して)違和感がある」とか、竹田氏の「陛下のお気持ちもさることながら国民の気持ちも大切(国民の気持ちの方が勝る)」とか、shinkimuさんが書かれた「昭和天皇と今上陛下のなされた様々な皇室改革に(貴いことであるということは重々承知しつつも)諸手を上げて賛成することはできない」とかいう発言になってしまうのでしょう。もう私は、(自称)保守の方に、「不敬」とはいったいどういう意味なんですか?って訊きたいです。 前稿で引用しましたように、小林先生も「天皇陛下がこうおっしゃってるのだから、その言葉にひれ伏せでは、戦前回帰の一番危険な思想」と仰っています。 また、戦前でも、必ずしも「天皇陛下のお言葉は絶対的なものだ」という考え方ばかりだったわけではありません。 「天皇機関説」という言葉は聞いたことがありますよね。 日本は立憲君主制の国です。 「天皇陛下のお気持ちもさることながら、国民の気持ちも大切」というのは当たり前のことです。 天皇陛下も我々臣民に向かって、「こうせよ」などとは一言も仰っておりません。 ただ、個人としての今上陛下にシンパシーを抱くあまり、皇室の伝統を守ることをないがしろにしていいというわけにはいきません。 このふたつは分けて考える必要があると思います。 先回りして申し上げておきますが、「お前は天皇陛下より自分が偉いと思ってるのか」とは仰らないでくださいね。 そんなことは夢にも思っておりません。 >朝生でも竹田氏が、明治の皇室典範のまま男系で皇室を維持させるために、旧宮家系男系国民男子の赤ちゃんを宮家の養子にするとか、夫婦養子(?)だとか、いろ~んな案を出していましたが、shinkimuさんも彼らの言うような案でいいと思っておられるのでしょうか。それとも彼らのトンデモ案ではなく、これ!という方法があるのでしょうか。小林先生や高森先生にどれだけの反論があっても、その肝心なところを明らかにしていただかないと、なんの説得力もなく、信用もできないのですが。 以下は新田均さんの受け売りなんですが、男系維持派の思考というのは 1皇統は一貫して男系だった 2皇統は今後も男系で維持されるべき 3皇統を男系で維持することは可能か否か という流れになるが、男系断絶容認派の思考というのは全く逆で3→2→1の流れをとる。ここが噛み合わないポイントだと仰っておりました。 とにかくこのままでは皇統が危ないから女系でいいというのは、何度も申し上げますが理性主義なのです。 旧宮家復帰の様々な案はたしかに困難ではありますが、必ずしも不可能とは思いませんし、どんな方法でもとりあえず俎上に乗せて検討してみていいのではないのでしょうか。 方法はただの一つもないということもないと思います。 現在の皇室典範に照らしてもまぎれもない正当な皇位継承者である悠仁親王もいらっしゃいます。 とにかく時間がないからこの期に乗じて性急に皇室典範を改正し、「一刻も早く女系の道を開け」ということは、私は反対です。 繰り返しますが、大事なことは「(危機だからといって)山を動かそうなどとはゆめゆめも考えてはならぬ」という基本的な考え方だと思います。 「わしはいつも思考しているから考え方も成長して昔と今では変わっている」と小林先生はよく仰られますが、このお話に対して、かつて谷田川惣さんはこう仰いました。 「では、今後成長してお考えが変わって、女系継承は間違いだったと後で気づいたらどうするのですか。」 人間の理性で考えられることなどたかがしれています。 皇統の歴史は神話の代からまさに途方もない時間の流れの中で大切に守られてきたものです。 その厳然たる事実に我々はもっと謙虚になる必要があると思います。 PS 谷田川惣さんの「皇統は万世一系である」はお勧めします。 このたびの論考はほとんどが谷田川さんの受け売りです。 小林先生も「わしを疑え」っておっしゃってましたよね。 私は竹田恒泰さんも谷田川惣さんももちろん疑ってます。 予断を排していろいろな意見に虚心に耳を傾けるというのは大事なことだと思います。
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>>111
リボンの騎士さん、こんにちは。お久しぶりです。お返事をありがとうございます。
何か誤解があるようですが…。前にもここで書きましたけど、私は今でも小林先生のファンですし、小林先生には本当に感謝しているのです。
今でも先生のお書きになるものは楽しみに読ませていただいていますし、「血眼になって反論の材料を探して」いるつもりもないです。
ただ、私は門弟だった時もそうでしたが、相手が誰だろうと、盲信したりはしないのです。「それはおかしい」と思ったらはっきりそう言います。
小林先生は小林先生、私は私です。
こういう性格のせいでいろんなところで衝突しますが、それは仕方ないと思っています。
ハリウッド映画などにも出演する俳優の浅野忠信さんが、インタビューで、
「主張しないといけないというのは学びました。日本の現場では若い頃に意見して怒られたこともあったから、言ってはいけないと思っていた」
とおっしゃっていて、なるほどなぁ、と思いました。(笑)
>それほどまでに否定するご意見を持つのであれば、「わからないヤツが、さも知ったふうなことを言っている」と、相手にしなければいいではありませんか。なぜなら、男系維持とお考えの方なら、現状を維持すればよくて、ほぼ何もしなくていいのですから、反論はほうっておいてもたいして支障はないでしょうに。
前稿でも書きましたが、現在皇統が危機に瀕しているのは事実ですし、この度の天皇陛下の玉音放送も、そこを憂いてのものです。
現状を維持すれば何もしなくても男系維持も安泰ということにはならないと思います。
そこの危機意識は皆さんと共有しています。
>眼前に立ちはだかる巨大な山を動かさなければいけないのに
私がもっとも抵抗を感じるのは、このような考え方です。
眼前にたちはだかる巨大な山とは何のことでしょうか。
二千年間続いた皇室の伝統のことでしょうか。
巨大な山をなぜ「動かさなければ」ならないのでしょうか。
私の立場はむしろ、「山を動かそうなんてゆめゆめ考えてはならぬ」という立場です。
>だから、竹田個人の人格攻撃なんてしていないし、するはずがない。そんなやり方をしたところで山は動かないからです。そんなことは先生方が一番わかっておられるはず。
竹田氏のことをオウムになぞらえて「信用すべからざる人間だ」と喧伝するのは人格攻撃による印象操作ではないのでしょうか。
>小林先生は「男系でも女系でも、血脈自体は否定できない」とそのまま書いておられます。いっぽう竹田氏らが言っているのは「男系の血脈のみが尊い」でしょ?
もっともshinkimuさんもそういうお考えのようなので、「それが何か?」というだけでしょうが。
竹田氏は「男系の血脈のみが尊い」と仰ったのでしょうか?
それはどこでそう仰ったのでしょうか?
私は「男系の血脈のみが尊い」などとは決して思っておりません。
ここは大きな誤解だと思います。
皇統は「男系の血脈のみが尊く」「女系の血脈は卑しい」ので二千年間男系継承を続けてきたのではありません。
神話の時代からずっと、気の遠くなるような年月の中で、先祖代々ひたすら男系継承を続けてきたから、男系継承を続けてきたのです。
禅問答ではありません。
理由なんてないんです、それが伝統だからです。伝統というのはそういうもので、私はこの説明でいいと思うんです。
谷田川惣さんは、「皇統は万世一系である」の中でこう仰っています。
「保守主義というものは、現時点での不完全な己の理性を疑い、先人たちの叡智について謙虚に耳を傾けることである。」
朝生の中で、竹田恒泰さんが、「皇室典範を改正するなら、三百年先まで見据えた制度設計をしなければならない」と仰った時に
小林先生は「三百年先のことなんて分かるわけがないじゃないか」と仰いました。
三百年先がどうなるかなど、確かに誰にもわかるわけがありません。
人間の理性はどこまでいっても不完全なものだからです。
「女性尊重の時代に天皇陛下だけがそうならないというのはおかしい。時代遅れだ。」
二階大臣はこう仰ったわけですが、フェミニズムというのは西欧の進歩史観に基づく人間の理性主義です。
二千年続いてきた皇統をこの先幾千年も永続的に続けるためには、理性主義を基に制度設計を考えることはできないと思います。
>shinkimuさんの「さも尊皇の徒のふりをしながら、天皇陛下がお可哀想だと言うのは、皇室を解体しようとしているのに等しい」というご意見は、shinkimuさんが、この度の天皇陛下のお言葉が、陛下の「私」からくるお言葉だと思っているから、そういう考えになってしまうのでしょうね。
前述しましたように、この度の天皇陛下のお言葉は、陛下の「私」からくるお言葉だとは私も思っておりません。
未来を見据えた皇統の危機を深く憂慮してのものだと思います。
>百地氏のように、竹田氏のように、shinkimuさんのように、そんなことさえわからない、感じることができない人が少なからずいるから。はっきり言って、そこがわからなければ話になりません。それがわからないから、百地氏の言う「(陛下のお言葉に対して)違和感がある」とか、竹田氏の「陛下のお気持ちもさることながら国民の気持ちも大切(国民の気持ちの方が勝る)」とか、shinkimuさんが書かれた「昭和天皇と今上陛下のなされた様々な皇室改革に(貴いことであるということは重々承知しつつも)諸手を上げて賛成することはできない」とかいう発言になってしまうのでしょう。もう私は、(自称)保守の方に、「不敬」とはいったいどういう意味なんですか?って訊きたいです。
前稿で引用しましたように、小林先生も「天皇陛下がこうおっしゃってるのだから、その言葉にひれ伏せでは、戦前回帰の一番危険な思想」と仰っています。
また、戦前でも、必ずしも「天皇陛下のお言葉は絶対的なものだ」という考え方ばかりだったわけではありません。
「天皇機関説」という言葉は聞いたことがありますよね。
日本は立憲君主制の国です。
「天皇陛下のお気持ちもさることながら、国民の気持ちも大切」というのは当たり前のことです。
天皇陛下も我々臣民に向かって、「こうせよ」などとは一言も仰っておりません。
ただ、個人としての今上陛下にシンパシーを抱くあまり、皇室の伝統を守ることをないがしろにしていいというわけにはいきません。
このふたつは分けて考える必要があると思います。
先回りして申し上げておきますが、「お前は天皇陛下より自分が偉いと思ってるのか」とは仰らないでくださいね。
そんなことは夢にも思っておりません。
>朝生でも竹田氏が、明治の皇室典範のまま男系で皇室を維持させるために、旧宮家系男系国民男子の赤ちゃんを宮家の養子にするとか、夫婦養子(?)だとか、いろ~んな案を出していましたが、shinkimuさんも彼らの言うような案でいいと思っておられるのでしょうか。それとも彼らのトンデモ案ではなく、これ!という方法があるのでしょうか。小林先生や高森先生にどれだけの反論があっても、その肝心なところを明らかにしていただかないと、なんの説得力もなく、信用もできないのですが。
以下は新田均さんの受け売りなんですが、男系維持派の思考というのは
1皇統は一貫して男系だった
2皇統は今後も男系で維持されるべき
3皇統を男系で維持することは可能か否か
という流れになるが、男系断絶容認派の思考というのは全く逆で3→2→1の流れをとる。ここが噛み合わないポイントだと仰っておりました。
とにかくこのままでは皇統が危ないから女系でいいというのは、何度も申し上げますが理性主義なのです。
旧宮家復帰の様々な案はたしかに困難ではありますが、必ずしも不可能とは思いませんし、どんな方法でもとりあえず俎上に乗せて検討してみていいのではないのでしょうか。
方法はただの一つもないということもないと思います。
現在の皇室典範に照らしてもまぎれもない正当な皇位継承者である悠仁親王もいらっしゃいます。
とにかく時間がないからこの期に乗じて性急に皇室典範を改正し、「一刻も早く女系の道を開け」ということは、私は反対です。
繰り返しますが、大事なことは「(危機だからといって)山を動かそうなどとはゆめゆめも考えてはならぬ」という基本的な考え方だと思います。
「わしはいつも思考しているから考え方も成長して昔と今では変わっている」と小林先生はよく仰られますが、このお話に対して、かつて谷田川惣さんはこう仰いました。
「では、今後成長してお考えが変わって、女系継承は間違いだったと後で気づいたらどうするのですか。」
人間の理性で考えられることなどたかがしれています。
皇統の歴史は神話の代からまさに途方もない時間の流れの中で大切に守られてきたものです。
その厳然たる事実に我々はもっと謙虚になる必要があると思います。
PS 谷田川惣さんの「皇統は万世一系である」はお勧めします。
このたびの論考はほとんどが谷田川さんの受け売りです。
小林先生も「わしを疑え」っておっしゃってましたよね。
私は竹田恒泰さんも谷田川惣さんももちろん疑ってます。
予断を排していろいろな意見に虚心に耳を傾けるというのは大事なことだと思います。