STOP モラハラ被害!!!
というわけで、こちらの過去記事(①~④まで)を再配信しまーす(無料で読めます)
以前、AMの記事「死にそうな母を殺しそう。虐待の記憶に苦しむ東大卒女子にカウンセリング」に登場してくれたMさん(27歳会社員)
ダライラマ男な彼にプロポーズされて、2人で幸せな家庭を築いていくのね…と思いきや。なんと「婚約後、ダライラマ男がモラ男に豹変!」との報告を受けました。
衝撃の報告から約2か月後、彼女は無事にモラ男から脱出しました。「自分の体験をモラハラに苦しむ人たちにシェアしたい」という本人の希望を受けて、Mさんにインタビューを行いました。
■怒涛の行動力、発動!
アル:ドトールで天啓を受けて、ミラノサンドを一本食いして。
M:一本食いしてすぐに、金の算段をしました。2週間後にモラ男と同居予定で、引越しの準備もしていて、敷金礼金の支払いもしなきゃいけなくて。
アル:もうほんとギリギリのタイミングだったのか。
M:そうなんです。それで今住んでる部屋を追い出された場合、いくらあればまた1人暮らしできるか?を試算しました。毒親のいる実家には帰れないので。
アル:うんうん。
M:同居と引越しをキャンセルすることで、いかほどの金銭的損害が発生するか?を試算したところ「ヨシ、全然いける!」という結論が出て。
アル:経済力があってよかったねえ…!!
M:いやほんと、そのお陰で逃げる決心ができました。それですぐ不動産屋さんに電話したら「まだ新しい入居者は決まってない」と言われて「今すぐ募集を停止してください、私はこの家を出ません!」って。
アル:おお~!バシッと言い切ったのね。
M:それからすぐDV支援団体A(仮名)に連絡して、面談のアポを入れました。
アル:怒涛の行動力!Aのことは前から知ってたの?
M:DV関係の本を読み漁ってた時に、Aの代表の方の本を読んだんです。Aはおそらく日本一有名な支援団体で、信頼と実績もあるので安心だろうと。これ系ってスピリチュアルの扉が開いてるゾーンじゃないですか(笑)
アル:人は悩んでる時にスピに誘われがちだからのう。謎の石や水が出てきたり。
M:Aは謎の石や水が出てこないだろうと。それですぐに面談に行って、担当者に彼の話をしたんですよ。そしたら「イエス!モラハラ」って。
アル:太鼓判!
M:太鼓判を押してくれた上で「大丈夫、別れられるわよ!」と言ってくれたんですよ。私が「慰謝料とか請求されたらどうしよう」と言っても「大丈夫!その時はちゃんと弁護士を紹介するから」って。
アル:頼りになる~!担当者はJJ先輩?
M:50代ぐらいのJJ先輩ですね。ご本人も元被害者で支援活動してるっていう。
アル:うんうん、それなら被害者の気持ちをよく分ってくれるよね。
M:そう、こっちはやっぱり不安じゃないですか。「被害を訴えても信じてもらえないんじゃないか」「こんな被害は大したことないんじゃないか」って。その不安をわかったうえでフォローしてくれるので、すごくホッとしましたね。
アル:迷子になってる時に「こっちだよ!」と導いてくれるガイドさんに出会ったみたいな。
M:まさにそんな感じでした。
アル:やっぱり、経験豊富なプロに相談するのがベストだよね。
M:ほんとそう思います、第三者のプロを挟むべきだなって。
Aの担当者が彼と交渉してくれたんですけど、モラ男は口がたつし演技がうまいから、素人は丸め込まれちゃうんですよ。モラハラの専門知識のある人じゃないと無理だなって。
アル:モラ男は被害者ぶるのも上手いし、反省してるフリをするのも上手くて、千の仮面を持ってるから。モラハラに悩む人はぜひ専門の支援団体に相談してほしいわ。
M:弁護士さんとかは選ぶのが難しいそうです。モラ案件の経験豊富な人もいるけど、そうじゃない人もいるし。ハイスペモラハラ系の男性弁護士もいるので、余計に傷つく可能性もあったりとか。
アル:「あなたも悪いんじゃないですか?」とか責められて、二次加害を受けるとか。それを避けるためにも、やっぱり専門の支援団体がいいよね。
あと支援団体が介入することで、モラ男の方も「証人も証拠も残るし、ヘタなことできない」と抑止につながると思うし。
面談の後はどういう流れだったの?
M:面談でアドバイスをもらって、彼に長文メールを送りました。「あなたとは一緒に住みません。なぜなら、あなたのこれこれこういう言動が理由です」という内容のメールを、支援団体をBCCに入れて送りました。
アル:お~なるほど。
M:本当はすぐに婚約破棄したかったけど、その時点で早急に結論を出すのはやめよう、もう少し考えようと思って。それでまずは「一緒に住みません」と送ったんです。
アル:メールを送った後は、彼からの連絡はブロックしたの?
M:はい。LINEとFacebookをブロックして、電話は着信拒否しました。そこから先の交渉は全て支援団体に任せました。
アル:それがいいよね、モラ男と接触するとメンタルを削られるし。支援団体は彼の言い分を伝えてくるの?
M:そこは選べるので、私は「伝えなくていい」と言いました。さんざん努力した結果「話し合いは無理だ」という結論になったので。
アル:相談者さんによっては気持ちが揺れたり、引き戻されたりするだろうし。
M:私はその時点で彼に「死ぬ気でがんばって変わるから!」とか言われても「いやもう結構です」って感じでしたね。
アル:おお~その決断力がすごいよね。私だったら未練を引きずったり、「新居も引越しも決まってるしな…」とズルズルいっちゃったかも。
M:うーん…2週間ごはんを食べられない状態は、どう考えてもヤバいですよね。それが「彼はジョニーだ!同居はやめよう!」と思った瞬間、ミラノサンドを一本食いしてたんで。
あとはやっぱり、本を読み漁ったことですね。ランディ・バンクロフトさんの本とか死ぬほど読んで、どの本もみんな「モラ男は基本、変わらない」と書いていたので。
アル:口では「俺が悪かった、反省してる、絶対に変わる」とか言うけど、変わらないんだよね。
M:そう、それは相手を引き戻すために言ってるだけなので。モラ男が変わる場合は、本人が本気で絶望しないとダメなんですよ。それこそ離婚されて全て失って、孤独のどん底で絶望するみたいな。だから結婚したまま変わるとかは無理なんです。
アル:なるほどな。でも多くの人は「彼が変わってくれるかも」と期待して、別れられないよね。
M:元彼の場合は「離婚したけど変わらなかった」という実績があるので。
アル:あーそっかそっか、元妻がいるから。
M:「彼は絶対変わらない」とスパッと諦められた理由はそれなんです。普通の人間だったら離婚して学ぶじゃないですか?でも彼は学んでないんですよね。
アル:離婚しても彼はジョニーのままだった。いつも思うけど、被害者を再生産しないためにも、元妻や元カノの意見を集めたデータベースが欲しいよね。
M:「竿姉妹でつながろう」みたいな(笑)
アル:竿ノートみたいな(笑)。じゃないと、ほんとモラ男は見抜けないから。私も10年来の付き合いの男友達がモラ男だと発覚したのよ。
M:おお~。
アル:その夫婦は3年付き合ってデキ婚したんだけど、妊娠&結婚がモラ発動のキッカケだった。出産後は子どもの前で暴言や暴力をふるうようになって。でも妻の方は「子どもがいるから別れられない」って。
M:つらい…。
アル:つらすぎる。でも私も10年の付き合いでも見抜けなかったし、マジメで優しい好青年だと思ってたのよ。
M:人間って何なんだろう、不思議…。
アル:遠い目(笑)。異常に外面のいい人間っているんだよね。
現実に竿ノートは振ってこないから、「とにかくモラハラ被害に遭ったら、支援団体に連絡してください」と言いたい。友達や家族には話しづらいことも、赤の他人には話せたりするし。
『モラル・ハラスメントのすべて』には色んな相談窓口が載ってるので、読んでみてくださいね!
―最終回④では、Mさんの現状と今後について語ってます!
Mさんのおすすめ本
『別れる? それともやり直す? カップル関係に悩む女性のためのガイド――うまくいかない関係に潜む"支配の罠"を見抜く』
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