STOP モラハラ被害!!!
というわけで、こちらの過去記事(①~④まで)を再配信しまーす(無料で読めます)
以前、AMの記事「死にそうな母を殺しそう。虐待の記憶に苦しむ東大卒女子にカウンセリング」に登場してくれたMさん(27歳会社員)
ダライラマ男な彼にプロポーズされて、2人で幸せな家庭を築いていくのね…と思いきや。なんと「婚約後、ダライラマ男がモラ男に豹変!」との報告を受けました。
衝撃の報告から約2か月後、彼女は無事にモラ男から脱出しました。「自分の体験をモラハラに苦しむ人たちにシェアしたい」という本人の希望を受けて、Mさんにインタビューを行いました。
■モラハラ確定!
M:彼はバツイチで、もちろんそれは前から知ってたんですね。でも結婚が決まった時に、うちの両親が「離婚の理由をちゃんと聞いてなかったから、彼から説明を聞きたい」と言ってきたんです。
アル:ふむ。まあそれは普通というか、親が毒親という件はおいといて、一般的な反応かなと思う。
M:そう…でも彼は「もともと離婚の詳しい話はしなくていいと言ってたよね?なのに突然そんなこと言うなんて、Mちゃんはおかしい」と言い出して。
アル:出た!「Mちゃんはおかしい」。まともな人間なら「両親の心配はもっともだし、ちゃんと説明に行くよ」でしょ。じゃないとMちゃんが親との板挟みで苦しむわけだし。
M:ですよね…。でも彼は「過去の話なのになんでこだわるんだ」と頑なに拒否して。
私は親から暴力を受けてきたので「親の要求に応えないと、また殴ったり怒鳴ったりされるんじゃないか」と恐怖を感じるんですよ。それで「どうしよう、どうしよう」と本当に困ってしまって。
アル:そりゃそやわ。そういうMちゃんのつらさを、交際中の彼は理解してたんだよね?
M:交際中はそうでした。でもその時は「Mちゃんと親の関係が悪いことを、俺に押しつけないでくれ」と言われて。
アル:マジか…。マジで別人格に憑依されたのか?と思うよね。交際中はちゃんと話し合いもできたんでしょ?
M:できました。でも、その時はどれだけ自分の気持ちを理解してほしいと伝えても、ほんとに無駄だったんですよ。まったく話し合いができない。
アル:「俺は悪くない、お前が悪い」とモラハラ返しされる。
M:そう、毒親とモラ男は同じで「自分が絶対正しくて、お前はなにバカなこと言ってんの?」みたいな。で、ずっとそう言われ続けると「そうなのかな?」みたいな気がしちゃうじゃないですか。
アル:うんうん。「自分が悪いのかな?」と思わせるのがモラ男の手口だよね。そもそも彼は離婚の原因はなんだと言ってたの?
M:「話し合いができなかった」と言ってました。元妻に原因があるような言い方だったけど、「あ、こういうことだったのね」って。
アル:モラ男は昔からモラ男だったのね。
M:基本モラ男は変わらないんですよね。だから「彼が変わってくれるかも」みたいな期待は捨てて、逃げるしかない。
でもその時は「私が彼を理解しなきゃいけないんだ」と思ってました。すると彼の言動はますますひどくなっていって…「3年間見てきたけど、Mちゃんは親との問題にきちんと向き合えてないよね」とか責められて。
アル:ひどいよな…。Mちゃんが親との問題で苦しんでるのを見てきたわけやん?
M:私が「あなたにそんな風にジャッジしてほしくない」と言っても「本気でやってる人はわかるんだよ。Mちゃんからはそれを感じない」とか言うようになって。
アル:ファー!!
M:私がカウンセリングに通ってることも「そのカウンセリングって意味あるの?」とか言ってきて。「私はこういう考えがあって通ってる」と説明しても「言い訳してる」とか「Mちゃんは人としてのレベルが低いから、俺の言ってることが理解できない」とか。
アル:ファーーーモ・ラ・ハ・ラ!!まさにモラハラのお手本やな。
心から信頼していたパートナーがそんな風に豹変したら、本当にショックだし混乱するよね。
M:その頃、彼との同居が2週間後に迫っていて。私は追いつめられて半月ごはんが食べられなくて、みるみる5キロ痩せました。
アル:恐怖のモラハラダイエット…。
M:それに1日に2時間ぐらいしか寝れなくて、だから夜、時間だけはあったんですよ。
それで「親との問題に向き合えてない」と彼に言われ続けたから、ありとあらゆる暴力や虐待の本を読んだんですね。その中にはパートナー間の暴力の本もあって、精神的なDVについての解説がズバズバ彼に当てはまるんですよ。
アル:「これ進研ゼミで見た!」って。
M:「これ全部、彼がやってることじゃん!」って。
アル:ちなみに、どの本が一番よかった?
M:個人的に一番よかったのは、ランディ・バンクロフトさんという、アメリカのDV加害者専門カウンセラーの本です。特に『別れる? それともやり直す? カップル関係に悩む女性のためのガイド』が参考になりました。
アル:どのへんが当てはまった?
M:たとえば「言ってることがコロコロ変わる」とか。私が彼に従ってると「じゃあ親に説明に行ってもいいかな」と言うけど、彼の意に添わないことを言うと「そんな態度なら俺、行けないな」と罰を与えるんですよ。
アル:アメとムチでコントロールするやつ。
M:そう、あとは「特権意識がある」とか。私は彼のために変わらないといけないけど、彼は私のために変わらなくていい。私が「話し合いをしたい」と言っても「そんな話し合いは必要ない」と彼だけに決める権利がある。決定権は自分が持ってると思ってるとか。
アル:うーん。元からオラオラ系・俺様系だったらわかりやすいけど、そうじゃないから厄介なんだよな。結婚が決まった途端、別人みたいになるわけでしょ?
M:ステイタスが「彼女」から「妻」に変わったからなんですよ。同棲・婚約・結婚・出産…とかキッカケは人によって違うけど、「こいつは俺から離れていかない」と確信すると、モラハラスイッチが入るというか。
アル:本性を表して支配してくるんだよね。『モラル・ハラスメントのすべて』にも「交際中の彼の優しい言動は、自分が相手に気に入られたい・自分が優しい人に見られたいという、自己中心的な理由だ」と書いてた。
M:そうそう、優しくしないと彼女が離れていくから。
アル:またモラ男は演技が上手いんだよな。モラ男の特徴として「迫真の演技をする」とも書いてた。「妻の両親の前で自分の至らなさを土下座して謝罪したり、反省していると涙を流したりします。そこまで言うならと、もう一度やり直すことにして夫のもとに帰ると、とたんに元通り」って。迫真の演技で人を騙すって、北島マヤかよ。
M:千の仮面を持っている(笑)
アル:交際中の彼は「ダライラマ男」の仮面をつけてたんだよね。
でも私だったら「昔の彼に戻ってくれるかも」と未練を引きずって、決断できなかったと思う。Mちゃんも彼と別れて婚約解消するのは迷ったと思うけど、どこで吹っ切れたの?
M:うーん…美味しいもの大好きな自分が半月も食べられなくて、最終的にはウィダーインゼリーも吐くようになって、手足の感覚もなくなったんですよ。それで「このままいくと死ぬな」って。
アル:それは死ぬやつやわ。
M:ある日、仕事のアポの前に時間が余って、ドトールに入ったんですね。「飲み物も吐くかも」と思いながらボーッとしてた時に、なぜか突然「彼は私をコントロールしている!」と気づいたんです。
アル:ドトールで天啓が(笑)。その前にもランディ・バンクロフトさんの本を読んで「これ進研ゼミで見た」と思ってたんでしょ?
M:思ってたけど「やっぱり自分が悪いのかも」という気持ちが強くて。でもその時に「違う、悪いのは私じゃない!」と気づいたんです。アメリカの本なので加害者の例がジョニーとかなんですけど「彼がジョニーなんだ!!」って。
アル:あはははは(笑)!彼がジョニーだという、気づき。
M:それで「彼と一緒に住むのは、あの親の住む家に戻るようなものだ。同じ地獄に戻っちゃダメだ、同居はやめよう」と決意して。次の瞬間、ミラノサンドを頼んでました。
アル:ミラノサンド、美味しかった?
M:美味しかったです!半月ぶりに食べ物の味がしました。
アル:そうか~。限界まで追いつめられて、潜在意識が叫んだというか、Mちゃんの心の声だったんだろうね。ドトールの奇跡。
M:ドトールで「ジョニー!!」と心が叫んだんですね(笑)
―この後、Mさんは怒涛の行動力を発揮します。③に続く!
Mさんのおすすめ本
『別れる? それともやり直す? カップル関係に悩む女性のためのガイド――うまくいかない関係に潜む"支配の罠"を見抜く』
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