天野統康のブロマガ「マネーと政治経済の原理からニュースを読む」

民主の原理である、真理、自由、平等、友愛のバランスが取れない理由と、取るための方法

2014/02/03 14:50 投稿

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(上図はフランス国家のスローガンである自由、平等、友愛を、フランス国旗と重ね合わせた絵)

 

今回は、民主主義(普通選挙で政治権力を決める体制)の原理である
自由、平等、友愛、真理の諸権利のバランスが何故取れないのか?

どうすればバランスを取り、拡大させることが出来るのかについてお伝えする。

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何故、自由、平等、友愛、真理のバランスをとることが必要なのだろうか.

その理由は、民主主義が選挙制度に基づく以上、4つの権利は必然的に
発生するものであり、その
一つの権利が肥大化すると、他の権利を侵害
することになるからである。

 


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・自由の肥大化⇒無政府状態、弱肉強食

・平等の肥大化⇒暴政、悪平等

・友愛の肥大化(同胞意識のこと)⇒排外主義

・真理の肥大化⇒エリート主義

このように、選挙に基づく民主主義で発生する4つの権利は、それぞれが肥大化することによって、他の権利を圧迫してしまう。

その結果、民主主義が約束している基本的人権が、
様々に侵害されることになる。

 

例えば、

企業活動の自由に基づくブラック企業問題

国民主権を奪うTPPや国家戦略特区

マインドコントロールを行うカルトの氾濫

自由と友愛のもとに他者を誹謗中傷するヘイトスピーチや偏見の数々など。

 

基本的人権で約束されている諸権利が、基本的人権を侵害することに利用されてしまっている。

 

世界を席巻している新自由主義や、排外主義の問題である。

目標であるはずの、民主主義の「誰もが支配されない社会」の実現が遠のいていく。

そのため、各権利のバランスを取らなければならない。


EU欧州連合の父と言われるリヒャルト・クーデンホーフ・カレルギーの
述べたとおり

 

「友愛が伴わなければ、自由は無政府状態の混乱を招き、平等は暴政を招く。」


対立する自由と平等を友愛でバランスする。

しかし自由・平等・友愛だけでは不十分である。

これに真理が伴わければ、民主主義は絵に書いた餅。

 

<参考リンク>現代民主主義への警告 相対主義が腐敗させた民主主義を批判し、「真理」を追求したソクラテス

 

問題は何故、自由、平等、友愛、真理のバランスが取れないのか?


答えは、バランスを取り発展させるには
「現状認識」
「目標」
という2つの基準が必要だが、その両方を社会は喪失しているからだ。

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社会の現状認識を歪まさせている根本が、通貨発行権に基づくマネー権力
によるマインドコントロールである。

 

これについてはここでは省略する。

 

もう一つは、「誰もが支配されない社会の実現を目指す」という
民主主義の目標が無意識化されているためである。

 

「現状認識」と「目標」をわからなくさせられていれば、
バランスなど取れるはずがない。

人々は自らの都合の良いように、もしくは勘違いしたまま諸権利を
解釈するだけだ。
 

その解釈に影響を与えるのがマスメディアや学術機関、
大企業に圧倒的な影響を与える国際金融軍事権力である。

 

こうして、ヒューマニズムに基づく民主主義であるはずなのに、
マネー=道徳となる拝金主義、または真理を歪ませたカルトの氾濫、
誤った政治経済学へと誘導されていく。

 

その結果、社会全体が人民主権ではなく、
マネーの管理者主権に変貌していく。

 

これが現在の欧米日の自由民主主義諸国が陥っている惨状である。

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民主主義の諸権利のバランスを取るには、
明確な「現状認識」と「目標」を持たなければならない。

現状認識とは、過去から現在までの社会の流れである。

従来の世界史に加えて、通貨発行権に基づく金融権力の歴史が必要になる。

目標とは、民主主義の「誰もが支配されない社会」を意識化することである。

この二つを抑えることで、民主主義で発生する自由、平等、友愛、真理の
諸権利を、どのようにバランスをとり、かつ発展させるかの基準が
明確になる。

マネー権力やカルトによって操作される民主主義を
克服する原理になるはずである。


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<参考リンク>国際金融権力によって、自由・平等・友愛の人権と民主主義を掲げる社会において人間と人民が消える理由

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