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バランスシートを日銀+政府でみる「統合政府」と、日銀+民間銀行でみる「統合銀行」の見方の違い

2023/01/13 01:30 投稿

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遂に日銀の国債保有率が、市場全体の5割を超えた。

日銀の国債保有比率、初の5割超え:朝日新聞 https://t.co/PQSSghZ52c
536兆円も国債を購入したが、景気を上向かせるのに失敗してきた日銀。つまり市中銀行からの国債購入は景気を上向かせる効果が弱い。政府からの直接引き受けを行えば実体経済向けの信用創造量の拡大になり直ぐに景気は上昇する

― 天野 統康 (@amanomotoyasu) January 9, 2023

日銀の量的緩和政策によって銀行から国債を購入し続けた結果である。


日本の政府の借金(国債)の半分は日銀が持つことで、この保有分は借金に含める必要はない、という見方がある。

何故なら、日銀は政府の子会社であり、実際に日本政府が日銀に支払った金利分は、日銀の収支が黒字になる場合、

政府の国庫に戻ってくるためである。


例えるなら、父親(政府)が、母親(日銀)に借金をし、母親に対して金利を支払うが、それは家計全体では、何も金利分を支払っていないのと同じ状況だということだ。


そこで政府と日銀のバランスシート(資産と負債を記した貸借対照表)を統合した、「統合政府」のバランスシートという考えが言われるようになった。

日銀が政府の子会社なら、バランスシートを別々に見るのではなく、一緒に見るべきだ、という視点である。

↑上記図 日銀が国債をどんどん買って行き着く先は「永遠のゼロ」か、銀行課税か? | 金利と経済 高まるリスクと残された処方箋 | ダイヤモンド・オンライン (diamond.jp) より転載


↑上記図 ポストさんてん日記より転載


これにより日銀の保有する5割の国債は、日銀の資産であるのだから、日本政府の資産と見るべき、という。

これは、日銀への国債の金利の支払い分が、収支がプラスなら日本政府に戻ってくるという財政の観点からのバランスシートの見方である。


一方、私が新刊などでも書いている「操作される経済の全体像の図」は、日銀と政府を同一視はしておらず、別の機関として扱っている。





日銀バージョン


現在の資本主義ではマネーという購買力をつくりだすのは、日銀と民間銀行であり、政府ではない。

その購買力を作り出す日銀+民間銀行の「統合銀行」のバランスシートを見ることで、どれだけ信用創造がなされ、どの分野に信用創造が行われ、預金があるのかが分かる、という観点である。

この見方のメリットは、信用創造がどれだけ行われ、どの分野に供給されているのか、という銀行の信用創造の影響力と預金の内容を見ていくものだ。

また公共貨幣(政府が作り出した硬貨で全体の貨幣の僅か0.3%)と債務貨幣(日銀と民間銀行が作り出した購買力で99.7%)という観点もこの見方から可能になる。

↑上記図 山口薫著 公共貨幣入門より転載


これは上記の日銀+政府の「統合政府」のバランスシートとは違う観点のバランスシートの見方である。


この両方の見方

日銀+政府=統合政府

日銀+民間銀行=統合銀行

の観点の特色と違いを踏まえることで、財政の見方と、信用創造量の見方を包括する事ができると考える。


この二つの視点を見ることで、


何故、米国政府が毎年、破綻危機(債務上限引き上げ問題)に陥るのか?

何故、日本政府は莫大な借金があるのに財政破綻しないのか?

何故、日銀が500兆円以上の量的緩和政策を行っても消費や設備投資を上向かせるのに失敗してきたのか?

何故、債務貨幣システムという資本主義の本質が理解されてこなかったのか?


などがわかるようになるだろう。


どちらかだけの視点では、現在の資本主義経済の全体像を把握することは難しい。


この信用創造システム(資本主義)がどのように作られてきたのかは以下の新刊で詳しく解説しています。


<リンク>・『フリーメイソン最上層部により隠されてきた民主主義の真の原理』の発売が開始



(記事終了)


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■操作される日米欧の自由民主制(資本主義経済と民主政治)のモデル

 

 

 

・現在の自由民主制の欠陥を克服し、民主主義の完成を目指す理想の社会モデル

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・上記の全体像の詳しい図解の説明はこちら

<リンク>【操作される資本主義経済 図解のまとめ】

<リンク>【操作される議会制民主主義 図解のまとめ】

 

 

■日米欧の自由民主制の隠されてきた仕組みについての詳しい解説は

こちらの本をお読みください。


<リンク>天野統康の本 amazon



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