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知人で作家の反ジャーナリストの高橋清隆氏から『詐欺経済学原論』の書評をいただく

2016/06/03 23:20 投稿

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<リンク>6/11(土)大阪 世界を騙し続けた[詐欺]経済学と[洗脳]政治学原論 スタジオシチズン

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<リンク>7月24日 東京 安部芳裕氏&天野統康 『[詐欺]経済学原論』出版記念セミナー 7月24日 東京



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政治家の亀井静香氏関連の著作などをいくつも出版されている
作家の高橋清隆氏から、拙著『詐欺経済学原論』の書評をいただいた。

高橋氏はジャーナリズムの大衆洗脳の実態を厳しく追及されてきた。

ジャーナリストというと、世間一般では、真実のために正義の報道をする職業
という意味でつかわれる。

しかし、実体は、正義とは真逆の職業であると高橋氏は主張する。


マスコミは国際銀行家たちによって、民主主義操作のために作られた洗脳機関
であり、そこで働くジャーナリストたちは、洗脳のために働く下僕であると。

国際銀行権力の手先として、都合の悪い人間や
政治家を潰すために働くサラリーマンであると。

このような観点から、高橋氏は「反ジャーナリスト」を名乗っている。

高橋氏は、マスコミだけではなく、経済学や哲学にも造詣が深い。

日本の経済学の大物が集う「日本経済復活の会」の司会を長年務め、
大学院時代には、経済学の修士をおさめ、哲学の翻訳なども手掛けていた。

そのような知識人としての側面と、反ジャーナリストとしての社会批判の
鋭い分析が今回の書評にも表れている。

素晴らしい書評をいただき、ありがとうございました!



(ブログ高橋清隆の文書館より以下転載)

畏友の若きフィナンシャルプランナー、天野氏の新著。
近刊の『[洗脳]政治学原論』の上巻に当たり、人類を騙(だま)し続けてきたマネーの仕組みが解き明かされている。



 同書を一言で形容すれば、「本物の資本論」と呼ぶのがふさわしい。
カール・マルクスとフリードリッヒ・エンゲルスの著した『資本論』の副題が「経済学批判」で
あるように、同書も従来の経済学を批判しているからである。
批判の対象は古典派・新古典派経済学やケインズ経済学、マネタリズムはもとより、
マルクス経済学も含まれる。

 『資本論』と違うのは、経済学が無視してきた信用創造という暗部に踏み込んでいることだ。

マルクスが解明したとする生産過程の定式

“C(不変資本)+V(可変資本)+M(剰余価値)=W(生産物の価値)”

がスミスやリカードらのそれとあまり違わないのに対し、天野氏は誰も触れなかった
マネー増減のからくりに迫っている。ここが「本物」の批判本と称したい理由である。

 そもそも「科学的社会主義」は欧州の王室国家を横領するためにロスチャイルド家が
マルクスとエンゲルスに研究させたものだと元MI6のジョン・コールマン博士が暴露している。
同書も指摘しているが、ロシア革命を内外から資金支援したのは、クーンローブ商会の
ジェイコブ・シフである。

 従来の経済学が詐欺であることを、天野氏は3つの点から解き明かす。
すなわち①国際銀行権力の存在を隠す
②銀行業の信用創造の仕方を隠す
③実体経済と金融経済の通貨供給量を一緒に扱う――
という詐欺である。

 ①は中央銀行の民間銀行への貸し出しによる錬金術性を隠していることを指す。
複式簿記で説明すれば、総額50兆円を貸し出すとき、中央銀行の借り方「資産」に
貸出金50兆円、貸し方「負債」に中銀預金50兆円
が発生する。このとき、無から有が創り出される。

 「錬金術」と言うのは、中銀が実際に紙幣を印刷するわけでなく、会計上の処理にすぎない
からである。
民間銀行から国債を買った場合も、中銀の帳簿では貸し方に「中銀預金」50兆円、
民間銀行は借り方に「中銀預金」50兆円が発生する。

 ②は民間銀行による企業への貸し出しの問題だが、ここでも同様の錬金術が
発揮されている
。面白いのは、民間銀行が社債を購入したときにも通貨が増えること。
例えば50兆円の社債を購入した銀行はその分資産である現金が減るが、
発行した企業が設けている別の銀行口座に現金が振り込まれるので、
銀行業全体の帳簿の貸し方には「預金50兆円」が発生する。

 通貨を制御しているのは政府ではない。
しかも、わが国の場合、民間銀行による信用創造は中央銀行の4倍以上。
経済を分析するには、最も注目しなければならないはずの分野である。

 ③は、従来の経済学が景気変動などを説明するときに使う交換方程式の誤りを指摘する。
主流経済学の公式は次の通りだ。
 
通貨供給量(現金+預金)×通貨供給量の流通速度=生産量×実体経済の商品価格(物価)

 これに対し、リチャード・ヴェルナーは次の公式を掲げている。

使われた通貨量(信用創造量)×使われた通貨の流通速度=商品の取引量×商品価格

 「商品の取引量」は政府・個人・企業など社会全体で作り出す。
「使われた通貨の流通速度」「商品の取引量」は社会全体の経済活動の結果、
作り出される平均的な数字である。
つまり「使われた通貨量」を操作することで、インフレ、デフレ、経済成長率、好景気、
不景気などをあらかじめ計画できる。

 天野氏がこの公式を特に高く評価するのは、「使われた通貨量」を実体経済向けと
金融経済向けに分けて見られることだ。
このモデルを使えば、実体経済を安定させながら金融経済だけバブル化させることもできる。
日本で1980年代に起きたバブルや08年のリーマンショックはその例だ。

 わが国では1990年代から通貨供給量を増やしたが、不況が長期に続いた。
その結果、主流派経済学の交換方程式で起きているのは「通貨供給量の流通速度」の
低下問題である。
これがフリードマンをはじめとする経済学者を20年以上悩ませてきた。
これは、2つの分野への通貨供給が一緒にされているために起きる。

 無数の経済学徒がいながら、なぜ豊かに安定した経済運営ができないのか。
それは、われわれ民衆が真実を見ないように洗脳されてきたからである。
大学やシンクタンクなどの学術機関は洗脳装置の筆頭だ。

 天野氏によれば、ノーベル賞はスウェーデン中央銀行が創立300年を記念して設立した、
中央銀行が与える中央銀行賞である。
そのため、歴代のノーベル経済学賞の受賞者の多くは、中央銀行の独立性を支持する
新自由主義経済学の系統である。

 ユダヤ人をめぐるタブーも、国際銀行権力の存在を無意識化させていると説く。
銀行家の多くはユダヤ人だが、ナチスによるホロコーストの犠牲者数に疑義を呈する
発言をすれば、逮捕も有り得る。
この浸透によって、国際銀行家に対する批判が民族問題にすり替えられるようになり、
通貨発行権の問題が無意識化された。

 第2次大戦後の東西冷戦も、国際銀行権力の存在を隠すのに役立ったという。
ロシア革命と同じように、国際銀行家たちは自由主義圏と社会主義圏双方に金銭的
支援をしてきた。

 卑近な現象を解き明かすくだりで、興味深い指摘が幾つかあった。
ネット通貨「ビットコイン」もその1つ。
地域通貨に似ていて中央銀行体制に対抗するのではとの期待も一部であるが、
天野氏はこれを否定する。
民間が作っているという点では、銀行の預金と全く同じだからである。
マスコミにたたかれているのは、単に国際金融権力の競争相手になるからだろう。

 リーマンショックの真相も興味深い。
保険大手のAIGや投資銀行大手のメリルリンチなどがつぶれたが、この大暴落で
ヘッジファンドなどウォール街の金融財閥は莫大な利益を上げたという。
銀行トップの会合に出席した天野氏の知人は、「1000兆円!もうけ」と聞いた。
そのマネーはケイマン諸島などのタックスヘイブンに移動している。

 リーマンショック後、景気回復を目的に実施されたのが、量的緩和政策である。
日米欧の中央銀行が作り出した通貨は2015年9月までに700兆円に及ぶが、
庶民の暮らしは一向に良くならない。
そのほとんどは金融経済に回ったからである。

 新たに供給された通貨は国債や公社債、株、不動産、外貨建て商品などの購入に
充てられ、貧富の格差が拡大した。
この全貌も、実体経済と金融経済に分解するヴェルナー理論を使えば簡単に説明
できるとして、次のようにつづる。

 「銀行システムの世界の誰よりも習熟している国際銀行権力は、量的緩和政策の影響
など初めから分かっていたことであり、意図的に新たな金融バブルを作り出しているのだ。
その結果、米国や英国の株価や債券は、過去最高価格になりそれらの試算を莫大に
保有している国際銀行家たちはぼろ儲(もう)けしているのである」

 同書は世界経済を制御するマネー創造の仕組みを解明したもので、民衆や権力に
「どうしろ」と求めた記述は見当たらない。
下巻の「政治学原論」の領域かもしれないが、提言めいたものが2つ見られた。

 1つは、実体経済向けの信用創造量を明らかにすることである。
中国は2011年から「社会融資総量」の公表を始めた。
これは実体経済が金融システムから獲得した資金の量を指す。
天野氏は「欧米日の政府および中央銀行は社会融資総量のような実体経済向け
信用創造量をデータとして公表していない」と指弾する。

 巻末には、2015年9月に英国労働党首に就任したジェレミー・コービン氏が提唱する
「国民のための量的緩和(People’s QE)」を紹介している。
これはいわゆるヘリコプターマネーだが、国民にポンド紙幣をばらまく方式ではなく、
インフラ投資事業を英中銀がファイナンスするもの。
実体経済向けに信用創造を拡大させる、新しいタイプの量的緩和である。

 『資本論』と違い、労働者の団結を促すような文言はないが、理論上の破壊力は
十分にある。
これまでの学者やジャーナリストの誰一人、口にしなかった巨大詐欺の仕組みを
暴露しているからだ。

社会の行方は、民衆がこの告発ををどう受け止めるかにかかっている。

(転載終了)


<リンク>高橋清隆の文書館


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<リンク>亀井静香が吠える 高橋清隆
http://books.rakuten.co.jp/rb/6537583/

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<リンク>亀井静香 最後の戦いだ 高橋清隆著
http://books.rakuten.co.jp/rb/11747506/

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