天野統康のブロマガ「マネーと政治経済の原理からニュースを読む」

株式会社船井本社の代表取締役、船井勝仁氏に『〔詐欺〕経済学言論』の書評をいただく

2016/05/07 00:50 投稿

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株式会社船井本社の代表をされている船井勝仁氏に
4月27日に発売した拙著の『〔詐欺〕経済学言論』の書評をいただいた。

船井勝仁氏は、有名なカリスマ経営コンサルタントだった故船井幸雄氏の
会社を引き継ぎ、世の中に埋もれた真実や優れた商品を発信する仕事を
行っている。

以下、船井勝仁氏が主催しているハイクオリティーな有料メールマガジン、
船井メールクラブで投稿した内容をご本人の了解を得て転載する。



(船井メールクラブより以下転載)


                                        2016年5月5日発行 第227号
◆◇◆◇◆――――――――――――――――――――――――――◆◇◆◇◆
**舩井メールクラブ**      
http://www.funai-mailclub.com

          いまお知らせしたいこと


◆◇◆◇◆――――――――――――――――――――――――――◆◇◆◇◆
                   (今回の執筆者:舩井勝仁)


【※全文は、以下のサイトにログインしても、お読みいただけます。
http://www.funai-mailclub.com ※】



●信用創造という詐欺

今月の原稿はどことなく陰謀論に影響されている臭いがしていますが、原因は二つあり
ます。

最初は、2012年に発行された『国際金融資本がひた隠しに隠す お金の秘密』
(成甲書房 
http://www.amazon.co.jp/dp/4880862908/ref )の著者である安西正鷹
さんとお会いしたことです。私はこの本が発売されてすぐに書店で入手して、当時連載
を持っていた舩井幸雄.comのコラムで紹介させていただいていました
http://www.funaiyukio.com/funaikatsuhito/index_1206_02.asp )。

安西さんがそのことを覚えていてくださっていて、さらに最近、私が書いているもの等
も読んでいただいているようで、わざわざご連絡をくださって会いに来てくださいまし
た。最近でも安西ファイル(
http://michi01.com/anzaifiles/anzaifiles_index.html
という形で有料の情報を発信されていて、今回はその情報をいくつかコピーしてプレゼ
ントしてもらいました。

他社が発行している有料情報なので詳しくは書きませんが、塚澤先生の見解とは違いま
すが、第二のリーマンショックは起こりようがないという説を紹介されていて、私はそ
れが一番印象に残っています。ただし、塚澤先生の「T2」モデルは、相場の流れにつ
いては、自動的に計算されて恣意的な要素が入る余地がないという点でかなり信頼度が
高いと感じていますので、どちらが正しいかは自己責任で分析していただければと思い
ます。

そして二番目の理由は、天野統康著『世界を騙し続ける [詐欺] 経済学原論』
(ヒカルランド 
http://www.amazon.co.jp/dp/4864713766/ref )を読ませていただい
たからです。

天野さんとは一度対談させていただいたこともあるのですが、かねてから
その深い見識を尊敬していました。この本は本当によくまとまっていて、私の知ってい
ることを本当に分かりやすくまとめていただいているという点と、私も完全に騙されて
いた点を見事に指摘されたという点でびっくりしています。

私に信用創造という資本主義の根本的な仕組みについて最初に教えてくれたのは、安部
芳裕さんでした。安倍さんの代表作は『金融の仕組みは全部ロスチャイルドが作った』
(徳間5次元文庫 
http://www.amazon.co.jp/dp/4199060383/ref )ですが、その安倍
さんが私の盟友である佐々木重人さんとの共著で書かれた『金融崩壊後の世界』(文芸社
 
http://www.amazon.co.jp/dp/4286081419/ref )で、信用創造の仕組みをはじめて知
りました。そして、経済運営は「政府紙幣、減価するお金、ベーシックインカム」の
3点セットで上手くいくということも『金融崩壊後の世界』で明快に理解しました。

ただ、いまはベーシックインカムを導入して、それがうまく機能するためには、私たち
の精神性が高くならなくてはいけないのではと思い始めています。ほとんどの女性は
大丈夫だと思いますが、逆に大半の男性は、ベーシックインカムをもらうと「飲む、打
つ、買う」に使ってしまってかえって身を持ち崩すような気がするからです。女性だけ
にベーシックインカムを配るというのも面白いかもしれませんが、それはそれで性差別
ですから現実的ではありません。

そして、日銀がドンドン国債を買い占めていることと、マイナス金利になっていること
などを考えると、それ以外の2項目はすでに実質的に実現しているような気もしている
ので、後は精神性を高めてベーシックインカムの本来の精神が実現する社会を作るだけ
だと思っています。

話がまた脱線してしまいましたが、『[詐欺]経済学原論』は山本太郎参議院議員の
ブレーンを務めている安倍さんの意見をかなり取り入れて天野さんが分かりやすくまと
めたものであるので、かなり本質を的確についているのだと思います。

結論から言うと、信用創造の仕組みや、中央銀行制度が国際金融資本家のみを利してい
る実態などは、高度にその実態を隠蔽する仕組みができていて、かなり知的レベルが
高い人でもほとんど実情を知らないことが大きな問題であるということです。

そして、この隠蔽のテクニックは肝心の詐欺的な要素が多いところに意識が行かないようにする
無意識化のテクニックを使っていることまで書かれており、さすが天野さん、安倍さん
だと感心しています。

回りくどい言い回しが続いてしまいましたが、信用創造は、銀行が銀行以外の企業や
個人、それに政府などのセクターに貸付や資産の取得などで預金を創造した時に発生
し、逆に借入金が返済されたり、銀行の資産を銀行以外のセクターに売却したりした時
に消滅するということです。

そして、この単純な仕組みの裏には、信用創造で銀行は無から有を生み出していて、
それが分かるとまずいので、この仕組みをわざと分かりにくく説明して、ごまかしているということです。

私もかなりいいところまで理解していたつもりだったのですが、
本書を読んでかなり騙しのテクニックに引っかかっていたこと
に気がついてしまって忸怩たる思いに苛まれています。


●詐欺の決め手は複式簿記

そして、『「詐欺」経済学原論』が秀逸なのは、その詐欺を見事にごまかす仕組みとし
ての複式簿記の制度がどのように使われているかを、本当に分かりやすく具体的に解説
している点にあると思います。

私に最初に複式簿記が銀行制度を支えているということを教えてくれたのが安西さんの
『お金の秘密』だったのです。当時の私は十分理解できていなかったので、紹介させて
いただいた舩井幸雄.comの記事を見ても全然分かっていないことが明らかで、恥ずかし
いのですが、それでも直感的にこれがポイントだということだけは感じていたのです。

もちろん、複式簿記は資本主義を普及させるのに大きな役割を果たしました。銀行以外
のセクターや銀行でも、信用創造以外の取引(トランズアクション)を見事に書き表し
ています。だから、経営の勉強をする上で一番大事なのは、決算書が読めるようになる
ことだということは絶対に間違いのない真実です。そう考えると、複式簿記が経済の
発展や私たちの暮らしを豊かにすることに大きな貢献をしたのです。

ちなみに、最近本当に深い教えをいただいている竹田和平さんは、和平さん、小川雅弘
さんと私の3人の共著『智徳主義【まろUP!】で《日本経済の底上げ》は可能』
(ヒカルランド 
http://www.amazon.co.jp/dp/4864713197/ref )の中で、事業をはじ
めてすぐに税務署がやってきてほとんどすべてを持って行かれたということを吐露され
ています。
和平さんがすごかったのは、税務署に対抗するためには簿記を勉強しなければいけない
ことに気付き、半年勉強してすぐにポイントを掴んだことです。そして、それ以降、
和平さんは簿記に強いことで有名になっただけでなく、その後の経営者・投資家として
活躍できた要素として大いに簿記を武器に使ったことを述べられています。

簿記の基本が分かると、決算書を見るだけで、どんな大きな会社であっても本質が全部
分かるということはすごいことです。だから、複式簿記は本当に優れた仕組みなのです
が、あまりにも優れているので、実は一番大事な複式簿記の機能である、信用創造の
仕組みを見事に隠蔽しているということに誰も気がつかないという事態が長期間に渡っ
て続いていたということになるのです。

複式簿記の仕組みをここで解説することはやめておきますが、ぜひ『[詐欺]経済学
原論』をお読みいただいて、マネーの仕組みはとてもシンプルなんだということを
ご理解いただければと思います。





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《今回の執筆者:舩井勝仁のプロフィール》
●舩井勝仁(ふない かつひと)●

(株)船井本社 代表取締役社長。(株)にんげんクラブ 会長。
1964年大阪府生まれ。
1988年(株)船井総合研究所入社
1998年同社常務取締役 同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル
(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺
分野の開拓に努める。2008年「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築く」
という父・舩井幸雄の思いに共鳴し、(株)船井本社の社長に就任。
「有意の人」の集合意識で「ミロクの世」を創る勉強会「にんげんクラブ」を中心に
活動を続けている。
著書に『生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『未来から考える新し
い生き方』(2011年 海竜社)、『舩井幸雄が一番伝えたかった事』(2013年
きれい・ねっと)、『チェンジ・マネー』(はせくらみゆき共著 2014年
きれい・ねっと)、『いのちの革命』(柴田久美子共著 2014年 きれい・ねっと
 http://kilei.ocnk.net/product/215 )、『失速する世界経済と日本を襲う円安イン
フレ』(朝倉慶共著 2014年11月ビジネス社
 http://www.amazon.co.jp/gp/product/4828417818/ref )、『SAKIGAKE 新時代の扉
を開く』(佐野浩一共著 2014年11月 きれい・ねっと
 http://kilei.ocnk.net/product/220 )、『聖なる約束  砂漠は喜び砂漠は花咲き』
(赤塚高仁共著 2014年11月 きれい・ねっと
 http://kilei.ocnk.net/product/222 )、『智徳主義【まろUP!】で《日本経済の
底上げ》は可能』(竹田和平、小川雅弘共著 2015年10月 ヒカルランド
 http://www.amazon.co.jp/gp/product/4864713197/ref )がある。

*舩井幸雄.com http://www.funaiyukio.com/
*にんげんクラブ http://www.ningenclub.jp/

(転載終了)




国際銀行権力が創造した信用創造と複式簿記が融合したマネー創造の
魔術に人類が翻弄されてきたことを
経営者の視点から見事に分析されている。

私も何度か船井氏とお話させていただいたが、
仏のような人格のすばらしい方です。

船井さん、書評をいただきありがとうございました!




以下の船井メールクラブでは、船井勝仁氏が厳選した有識者の特別コラムが読める。

ここでしか知ることが出来ない貴重な情報の宝庫である。


<リンク>HP 船井メールマガジン


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(当ブロマガ記事は情報の提供を目的としており、投資の勧誘や個別の金融商品を
推奨するものではありません。
投資についてはご自身の判断で行っていただきますようお願い致します。)

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