国側は、準備書面などで「反論合戦」を続けるのは、迅速な紛争解決を求める代執行制度の「趣旨を踏みにじるものだ」などとして、早くも29日の第3回弁論で結審するよう主張。辺野古新基地工事を推進するため、一刻も早く判決を出すよう求めました。
これに対し、県側は、国側は代執行を求める訴訟の前に、私人の権利救済のために用いられる行政不服審査制度を悪用するという違法な手段で知事の取り消しの効力を停止していることから、「迅速な紛争解決」という言い分が通用しないと反論。埋め立て承認取り消しの適法性を明らかにするため、十分な審理が必要だと反論しました。
高裁は次回で県と国双方の主張を終わらせ、県が申請している証人の採否を決定する意向を示しました。次々回以降、証人尋問に移るとみられます。
第2回弁論に先立ち、福岡高裁那覇支部前では、「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」が主催した激励集会が開かれました。強い雨が降る中、約800人が集まりました。
あいさつした翁長知事は、「皆さんが情熱を持って結集したことにたいへん勇気づけられ、このたたかいは必ず勝利すると確信をしています」と力説。「先頭に立ってぶれることなく、私たちの勝利が必ず将来の子や孫に引き継いで、彼らが21世紀の沖縄の扉をさらに開いていくことを信じて頑張っていきたい」と決意を込めました。さらに、24日投票の宜野湾市長選などに触れ、参加者に必勝を呼びかけました。
「オール沖縄会議」共同代表の呉屋守将・金秀グループ会長は「日本に民主主義はあるのかを問う裁判だ。裁判を通じて前県政による埋め立て承認の不当性を明らかにし、翁長知事の埋め立て承認取り消しは正当だということを全国民の前に明らかにしていきたい」と強調。「SEALDsRYUKYU(シールズ琉球)」の玉城愛さんは「沖縄県民がこれからしていくべきことは、いま沖縄で起こっていることを個人の言葉にして次の世代に伝えていくことではないでしょうか」と呼びかけました。
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