「しんぶん赤旗」

宮城県議選 共産党倍増8議席/「国民連合政府」実現の声発信/自民過半数割れ 政界に衝撃

2015/10/27 10:45 投稿

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(写真)開票翌日、街頭に勢ぞろいした日本共産党宮城県議の8人(左から)遠藤、天下、内藤、三浦、角野、福島、大内、中嶋の各氏=26日、仙台

 25日投開票された宮城県議選(定数59、86人立候補)で、衝撃が走りました。日本共産党は、4議席から8議席に倍増。一方、自民党は選挙前から4議席減らして27議席と過半数割れしました。共産党は県議会第2党に躍進。議案提案権と代表質問権を獲得しました。4選挙区(仙台市宮城野、仙台市泉、仙台市若林、大崎)で初の党県議誕生となりました。「戦争法を廃止する国民連合政府実現を」の声を宮城から全国に発信する結果となりました。

 日本共産党は、「戦争法を廃止する国民連合政府の実現」「暮らしを応援する県政・県議会への刷新」を前面に訴えて、たたかいました。自民党は、国政の問題は関係ないと争点外しをたくらみ、公明党は、「戦争法ではない平和安全法だ」と居直りましたが、こうした姿勢に厳しい審判が下りました。

 安倍政権への怒りを背景に、党候補を推す勝手連が各選挙区で次々つくられるなど、党への共感が広がり、対話のなかでは、自民党員、創価学会員を名のる人や無党派層の人も「今度は、共産党」と表明するなど、党への支持が広がりました。

 東北一の財政力と1182億円のため込み金を暮らしと復興に活用し、「正社員化、年1000人」「中卒まで子どもの医療費無料」「35人学級実現」「女川原発再稼働許さない」など、具体的な党の政策に期待が高まり、論戦をリード。今回の結果は、県民の願いに反する県政を強引に進める村井県政と自民党に厳しい審判を下す結果となりました。

 仙台市の全5選挙区で議席を獲得。青葉区(定数7)で遠藤いく子氏(66)が3期目をトップ当選で飾り、太白区(定数5)で角野達也氏(56)、泉区(定数5)で中嶋れん氏(62)、宮城野区(定数4)で大内真理氏(37)、若林区(定数3)で福島かずえ氏(54)が初当選しました。

 定数2の塩釜では、天下みゆき氏(59)が、石巻・牡鹿(定数5)では、三浦かずとし氏(65)が再選。大崎(定数4)でも内藤たかじ氏(57)が、初当選しました。

 多賀城・七ケ浜(定数2)では、戸津川ひさし氏(33)が、当選に至りませんでしたが、5000近い票を獲得し大健闘しました。

 全体の得票数は前回比133・6%、衆院比例票比で157・0%でした。

「暴走ストップ」の思いのあらわれ/山下書記局長が会見

280572288fafee93ede2bd30ed052dad36b2f5cb 日本共産党の山下芳生書記局長は26日、国会内で記者会見し、日本共産党が改選前から議席を倍増させた宮城県議選の結果について「民意を踏みにじった(安倍政権の)暴走政治に対して県民の強い怒りが噴き上がり、それが、わが党への期待となってあらわれた」と述べました。

 山下氏は「『安倍政権の暴走にストップをかけたい』という思いが非常に強く表れた選挙戦だった」と強調。「わが党は『戦争法廃止の国民連合政府』をつくろう、と訴えてたたかったが、この訴えには大変強い反応があった。同時に、TPP(環太平洋連携協定)の大筋合意の内容が明らかになるにつれ、国会決議や自民党の公約に反するという強い怒りが噴き上がったのが特徴だった」と語りました。

 また、山下氏は「これまでの政党支持や保守・革新の枠組みを超えた共同戦線がつくられて、その力で日本共産党を押し上げてもらったということも強く感じた」と指摘。「宮城県政刷新、東日本大震災からの復興へ大きな力になるとともに、わが党が呼びかけている『戦争法廃止の国民連合政府』実現に向けた大事な一歩になった」と強調しました。

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