志位氏は、戦争法の強行後、安倍政権が「経済政策重視」に切り替え「怒りを忘れさせる作戦」を進める下でも、国民の運動が法案反対から廃止へと「さまざまな分野で大きく広がりつつある」と指摘。その中で、党が提案した「戦争法廃止の国民連合政府」の構想への賛意の声も広がりつつあるとして、「いま大きな前向きの激動になりつつある」と強調しました。
植民地支配正当化論を批判
志位氏は会見で、20日から行う自身の韓国・ソウル訪問について説明しました。そのなかで、過去の日本の植民地支配をめぐる重大問題について、外務省文書を示して告発し、政府の姿勢を批判しました。志位氏が取り上げたのは、1949年作成の「割譲地に関する経済的財政的事項の処理に関する陳述」と、50年作成の「対日平和条約の経済的意義について」という二文書。いずれも長く「極秘」扱いされ、2005年にようやく秘密指定解除されました。
二つの文書は、朝鮮などの地域について、「当時としては国際法、国際慣例上普通と認められていた方式により取得され(た)」ものであり、その統治は、「世にいう植民地に対する搾取政治」ではなく、「経済的、社会的、文化的の向上と近代化は専ら日本の貢献によるものであった」などとしています。志位氏は、「ここには、むき出しの“植民地支配正当化論”が述べられている」と厳しく指摘しました。
さらに志位氏は、この認識をベースに1965年に締結された日韓基本条約の問題点にもふれ、「日本政府は侵略戦争の反省以上に植民地支配の反省が遅れています。この問題の根っこには二つの文書があり、これを両国国民に隠したまま交渉していたのは日本外交の大問題です」と強調しました。
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