日本共産党の志位和夫委員長は29日、東京都文京区の全労連本部を訪れ、非正規雇用や労働時間、最低賃金など労働条件の改善をめざす課題をめぐって、小田川義和議長らと懇談しました。
志位氏は、政治の責任で雇用・労働問題を解決することが国政の大問題になっている、と強調。非正規雇用労働者が2000万人を超えるもとで、低賃金の問題などを是正していくことが必要だと話しました。また正社員に異常な長時間労働がまん延しているなかで、「残業代ゼロ」制度が導入されれば、無法状態を合法化することになると指摘しました。最低賃金をめぐっては、引き上げがあるものの物価上昇より低く、実質的に引き下げだとして、大幅引き上げが必要だと語りました。
小田川議長は、労働者派遣法の改悪法案、労働時間規制の緩和など、労働者保護ルールの大幅改悪に対して労働組合のちがいを超えて、反対の声が広がっていると紹介。労働者保護の観点から規制を強化しなければならないとのべました。
全労連の井上久事務局長は、最低賃金の地域間格差が211円に広がっている現状にふれ、全国一律最賃制をめざしていると発言。長時間労働規制を求める取り組みについて紹介しました。
志位氏は、「雇用・労働条件の改善にむけて、力をあわせてがんばりましょう」とのべ、ひきつづき協力をすすめていくことが話し合われました。
懇談には、日本共産党から大幡基夫労働局長、寺沢亜志也政策委員会副責任者、全労連から野村幸裕副議長、伊藤圭一、大西玲子、斎藤寛生の各常任幹事が同席しました。