民間団体の北海道航空協会は10日、札幌市内で20日に開催される航空イベント「札幌航空ページェント」で、米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)所属の垂直離着機MV22オスプレイ2機を地上展示すると発表しました。同機はこれまで、米海兵隊岩国基地(山口県岩国市)に飛来して訓練を繰り返していましたが、東日本への飛来は初めてです。オスプレイの訓練拠点を全国に拡大する狙いです。
イベントは、陸上自衛隊と民間機が共用する丘珠(おかだま)空港(陸上自衛隊丘珠駐屯地)で実施されます。また、東京都は10日、オスプレイが給油のため、米空軍橫田基地(東京都福生市など5市1町)に19日に飛来すると発表しました。同日中に札幌へ離陸する予定になっています。
加えて、防衛省はオスプレイ1機が15日、「人員輸送」のため米海軍厚木基地(神奈川県綾瀬市、大和市)に立ち寄り、米海兵隊キャンプ富士(静岡県御殿場市)に飛来、18日まで滞在する計画を関係自治体に通告しています。
2012年から沖縄配備が始まったオスプレイは墜落など重大事故を繰り返しています。さらに、沖縄では「住宅地上空の飛行を避ける」といった日米合意の違反が常態化しており、住民や自治体は一致して配備撤回を求めています。
北海道では、日本共産党や平和委員会などが展示の撤回を要請。厚木、橫田、キャンプ富士周辺自治体からは飛来中止を求める声が相次いでいます。