日本共産党の志位和夫委員長は9日、「武力攻撃に至らない侵害」(平時と有事の間の「グレーゾーン」)に対処するために自衛隊の活用が検討されていることについて「外交交渉による平和的な解決を最優先に考えるべきだ。自衛隊を出していくのは間違った方向だ」と指摘しました。国会内で記者会見し質問に答えました。
「グレーゾーン」対処は、安倍晋三首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)が来週提出する予定の報告書の柱の一つ。
志位氏はその検討内容について「日本に対する武力攻撃がないもとで、自衛隊の実力行使について検討していこうという議論だ」と指摘した上で、「自衛隊が出て行って実力行使すれば戦争が始まってしまう。検討の方向が逆だ」と批判。「武力攻撃に至らない事態なら、警察権の適切な行使とあわせ、外交交渉による解決を最優先させて取り組むべきだ」と主張しました。
志位氏はまた、同報告書への対応について「首相が勝手に選んだ人たち、お友達の結論ありきの懇談会で、何らそれに拘束されるものではない。正面から内容を批判していきたい」と述べました。
コメント
コメントはまだありません
コメントを書き込むにはログインしてください。