(写真)「原発ゼロに」「再稼働反対」と声をあげる、原発ゼロ大統一行動の参加者たち=9日、国会正門前
安倍政権に突きつける
東京・日比谷野外音楽堂、霞が関一帯、国会議事堂周辺が9日、「原発ゼロ」を訴える人たちであふれました。首都圏反原発連合(反原連)、原発をなくす全国連絡会、さようなら原発1000万人アクションの3グループが共同してとりくんだ「原発ゼロ☆大統一行動」。原発の恒久化を盛り込んだ「エネルギー基本計画」を閣議決定して再稼働に向けて突き進む安倍政権に、のべ3万2000人の参加者(主催者発表)が「ノー」の声を突きつけました。この日は、各地で行動がおこなわれました。
志位委員長参加
前泊でやってきた札幌市の高橋しげるさん(33)は「こんなに大勢の人たちと一緒に原発ゼロを訴えられて本当に勇気づけられます。地元に帰ってからも頑張れます」と息をはずませます。
午後1時から始まった日比谷野外音楽堂集会では、反原連のミサオ・レッドウルフさんが「みなさんとともにさらに大きな声をあげ、多くの人びとに福島第1原発事故のことを思い出してもらい、原発ゼロを早く実現するよう訴えていきましょう」と呼びかけました。
福島の被災者や音楽家の坂本龍一氏、原発立地県の代表らが「原発ゼロ」への熱い思いを発言。会場に入れなかった参加者も会場外のスピーカーで訴えを聞き、拍手や歓声をあげました。
デモ隊は数十の隊列にわかれ、「原発いますぐゼロ!」「今日も原発ゼロでくらせている」などと書いたプラカードや横断幕とともに霞が関を歩きました。
東京都江東区から夫と7歳の息子と参加した女性(36)は「黙ったままいまの政治に任せていたら絶対に原発はなくせない。それをこの3年で学びました。子どもの未来のために参加しています」と話します。
集会後、国会請願デモがおこなわれ、参加者は議員面会所で日本共産党などの国会議員に、福島第1原発事故の収束と福島の復興、原発ゼロ実現への共同などを求める請願書を手渡しました。
午後3時半から行われた国会前大集会には、日比谷の集会や請願デモ、国会大包囲行動の参加者たちが続ぞくと集まり、熱気につつまれました。ライブ演奏も行われ、リズムにあわせて「原発いらない!」「再稼働反対!」と激しくコールしました。
各党の国会議員や大統一行動の協力団体代表のほか、原発立地県、韓国や米国の参加者から、「堂々と声をあげて、(原発再稼働を)覆していきます」との発言が続きました。
統一行動には日本共産党から志位和夫委員長、笠井亮衆院議員、田村智子、吉良よし子の両参院議員が参加。志位氏は国会前で、「原発ゼロ」の国民の願いに逆行する安倍政権の「エネルギー基本計画」案について三つの大問題を指摘し、「エネルギー基本計画」案の撤回、再稼働反対を訴えました。