農林水産省は24日、記録的な大雪の被害農家に対する支援策を発表しました。倒壊したビニールハウスの撤去・再建や果樹の植え替えの費用を国が助成します。ハウスの撤去に対する支援は初めて。日本共産党豪雪対策本部(本部長=志位和夫委員長)が、「従来の枠にとらわれない支援を」と政府に求めていました。
支援策では、雪の重みで倒壊したハウスの撤去・再建費用の3割を国が補助。再建費用は過去にも補助していますが、撤去を支援した例は他にありません。今後は農家の自己負担を減らす改善が求められます。
果樹の再建に必要な資材費用は半額を国が補い、農家が新たに果樹を植えてから収穫するまでの4年間に畑10アール当たり20万円を助成します。折れた果樹の植え替え支援では、被害が大きいブドウとモモは費用の半額、ミカンは10アール当たり22万円、リンゴは栽培方法に応じ16万円か32万円を支払います。
日本政策金融公庫による被災者向け融資は、5年間無利子化。地域で共同利用する集荷施設などの優先的な整備も支援します。また、被災した農業法人が雇用維持のため従業員を他の農業法人に派遣する場合、最大で従業員1人当たり毎月10万円を2年間支給します。
農水省は今後、詳細な被害状況を把握した上で追加施策を検討するとしています。
党対策本部の20日の要請では、農水省が「ハウスの撤去は予算がつきにくい」(災害総合対策室)と消極的だったのに対し、紙智子参院議員が「まず撤去しなければ、再建できない」と支援を強く要望。小池晃対策本部長代理(党副委員長)が、農家が再建できると思えるような踏み込んだ支援を早く示すように求めていました。