日本共産党の志位和夫委員長は26日、国会内で記者会見し、安倍晋三首相が靖国神社に参拝したことについて、次のように述べました。
一、靖国神社は、過去の日本軍国主義による侵略戦争を「自存自衛の正義のたたかい」「アジア解放の戦争」と美化し、宣伝することを存在意義とする特殊な施設です。この施設に首相が参拝することは、侵略戦争を肯定・美化する立場に自らの身をおくということを、世界に向かって宣言することにほかなりません。
第2次世界大戦後の国際秩序は、日独伊の3国がおこなった侵略戦争は不正不義のものとすることを共通の土台としています。首相の行為は、第2次世界大戦後の国際秩序に対する正面からの挑戦であって、断じて許すわけにはいかないものです。この行動によって首相の歴史逆行の本性があらわになったと思います。
一、(「外交的影響をどうみるか」との問いに)中国、韓国との関係を考えても、外交的な行き詰まりを一層深刻なものとする結果をもたらすことは明瞭ですが、問題はそれにとどまりません。首相の行動は、第2次世界大戦後の国際秩序に対する挑戦であり、アメリカも含めて支持されえないもので、世界全体を敵に回すことになる。世界各国との関係でも、さまざまな矛盾が広がっていくことになるでしょう。
一、(「この時期の参拝をどう見るか」との問いに)「戦争する国づくり」への暴走が始まっています。この暴走に歯止めがなくなり、やみくもな暴走になっているのが、現状だと思います。
国民多数の反対を踏みつけにした秘密保護法の強行に続き、「国家安全保障戦略」の策定など集団的自衛権の行使容認への道をひた走ろうとしている。「武器輸出三原則」のなし崩し的な放棄につながる弾薬の提供も重大です。
しかし、これは国民多数の声と真っ向から逆らうし、アジアと世界の流れにも逆らうものです。国民の世論と運動で大きく包囲して、暴走に待ったをかけ、破たんに追い込んでいきたいと決意しています。