コメンテーター 「いくらなんでも多い」

 日本共産党の小池晃副委員長・参院議員は29日夜、BSテレビ「日経プラス10」に出演し、「消費税増税で国民の負担は増加! 国会議員の身を切る改革は」をテーマに自民党の柴山昌彦衆院議員と討論しました。

 小池氏は「賃金も上がっていない状況で消費税増税すれば景気も財政も破綻する。定数削減したから消費税増税をしてよいとはならない」と述べました。その上で、普通選挙が決まった1925年と比べ日本の人口は2倍になったのに国会議員数は逆に少なくなっている事実を示し、「定数削減はするべきではない。『身を削る』というなら議員定数でなく政党助成金をやめるべきだ」と語りました。

 コメンテーターの岩井奉信日大教授も、ヨーロッパでは人口10万人に国会議員1人、日本にこれをあてはめると1300人の国会議員になると指摘し、「身を削るとは定数削減の問題ではない」と述べました。

 番組では、国会議員1人あたり年間1億円かかるという数字が紹介され、そのうち1200万円が文書交通滞在費、4000万円が政党助成金だと説明されました。

 小池氏は、「身を削る」というなら、東京在住の議員にも地方の議員と同じように毎月100万円出ている文書交通滞在費などを見直し・削減するべきだとし、中でも「最大の政党助成金をやめるべきだ。復興のためといいながら、なぜ政党助成金をやめようという議論が各政党から出てこないのか」と強調。政党助成金を受け取っていない日本共産党以外の各政党の財政に含まれる政党助成金の割合が、7割からほぼ10割に達しているデータを示し、「税金に頼る構造は異常だ」と批判しました。

 柴山氏は「政党助成金をやめるのだったら、その分を立法調査費に回すべきだ」と述べ、自民党の税金漬けの体質を示しました。

 岩井教授は政党助成金について「(国民)1人あたりは250円だが、総額ではこれほど多く出している国はない。いくらなんでも多い」と指摘しました。